問題集の周回こそ勉強です。数学・理科の勉強法の基本は問題集の周回です。

(1)数学と理科の勉強法の基本

数学や理科の勉強法の基本は、問題集を周回することです。というより、これ以外にありません。問題集に載っている問題を、自分で解けるようになるまで繰り返し練習しましょう。

1冊の問題集につき3周以上の周回が必要です。3周が「勉強した」の最低ラインだと考えましょう。もちろん必要であれば4周でも5周でも、できるようになるまで周回しましょう。

(2)問題集の周回のためにやるべきこと

①使う問題集を決める。

周回する問題集は、基本的に
教科書傍用レベルのもの+標準レベルのもの(+追加の1冊)
の2~3冊で十分です。というより、3周以上周回するのであれば、これ以上問題集を増やすことはできないと思います。

※数学で言えば、学校でもらうクリアーや4ステップや4プロセスあるいは体系問題集といった問題集が教科書傍用レベルのものであり、青チャートレベルの問題集が標準レベルのものです。

※理科で言えば、学校でもらうセミナーやリードαやニューグローバルといった問題集が教科書傍用レベルであり、重要問題集や標準問題精講といった問題集が標準レベルの問題集です。

※追加の1冊は、2冊ではカバーしきれない部分がある場合に使用します。塾や予備校のテキストはこの「追加の1冊」に入ります。塾や予備校のテキストも必ず周回するようにしましょう。もし周回しないのであれば、塾や予備校に通う意味はありません。

よくある受験の失敗のパターンに、問題集や参考書をたくさん買って(買わされて)、あれこれ手を出した挙句、復習できなくて、結局何も身につかないというものがあります。これで失敗してきた生徒を僕はたくさん見てきました。そうならないためにも、「3周以上の周回ができる」ように問題集を絞りましょう。

※実際に、僕が教えてきた生徒の中で上位の国立大学や医学部に受かった人は、ほぼ例外なく「使う問題集を決めて、それを何周も繰り返したことが合格につながった」といいます。あれこれやるよりも問題集を絞って周回する方が、効率がいいというのはもはや受験勉強においては常識なのです。

また「難しすぎる問題集を使う」のは、受験勉強という観点からは避けた方がよいです。これは、受験生(特に現役生)によくある失敗のパターンです。基礎や標準レベルの周回が十分でないのに、難しい問題ばかりに取り組んで、結局何も身に着かず、受験に失敗してしまうという生徒を何人も見てきました。「基礎を完璧に理解することが何より重要」という勉強の王道を見失わないようにしましょう。

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②周回計画を立てる。

問題集の周回に限らず、計画を立てるときの原則は、「目標から逆算する」です。この原則に則って計画を立てるようにしましょう。詳しい解説はこちら→中期的な学習計画(テストや模試に向けての学習計画)の立て方

ただし、問題集の周回計画に関して注意点があり、それは、すべての問題を解き直す必要はない、ということです。

すべての問題を解き直していたら、当然、時間が足りなくなります。解き直す問題は選別しましょう。

→理解度に応じて、

  1. 全部解き直す
  2. 問題の一部だけを解き直す
  3. 解説を確認するだけ

の3つを使い分けると効率的です。

※こちらも参考にしてください→時間が足りないときの対処法、やりたいことが多くて間に合わないときの対処法

③周回するために解き直す問題に印を付ける。

周回するといっても全ての問題を何周も解く必要はありません。

自分でできなかった問題や、解き直したい問題だけ解き直すようにしましょう。そのために解き直す問題に印をつけるようにしましょう。

印は丸でもチェックでもあるいは日付などでも構いません。自分がやりやすいものをつけるようにしてください。ただし、何回間違えたか分かるようにした方が良いでしょう。

※僕は「△・×」の印をつけることを推奨しています。△:次は解けると思うもの、×:理解していなかったもの、といった基準で印をつけましょう。

×がついたり△が2回続いたら分析する

周回の中で③のマークをつけたとき、×がついたり、△が2回以上続いたら、必ず分析します。

×がつくということは理解していないところがあるということであり、△が2回以上続くということは、自分では意識していないが、やはり理解していないところがあるということになるからです。

どこが理解できていないのか、あるいは、どうすればできるようになるのかを徹底的に分析しましょう。

まずは、参考書などで調べてみてください。調べても解決しないときは、誰かに質問しましょう。次に、調べたことや学んだことは補足情報として、必ずメモを残します(詳しくは⑤へ)。

この、

×がつくor△が2回以上続く→調べる→質問する→メモを残す

の流れは学習の基本となります。必ず実行してください。

⑤解説にメモを書き込む

必ず解説にメモを書き込むようにしてください。

自分で調べたことや、先生などに教えてもらったことなどは解説にメモを書くようにすれば周回のたびにそのメモの内容が目に入り、効率よく学習ができます。

ノートなどにメモを書くのはあまりお勧めしません。復習の際にノートを見るのであれば良いのですが、多くの人はノートを見て復習しません。復習をするときに見る場所つまり解説や参考書などにメモを残すようにしましょう。

効率の良いメモのとり方(「メモを取る能力」は受験勉強において非常に重要な能力です。メモの目的、何をメモするべきか、どこにメモをするべきか、メモの工夫の仕方について解説しています)


~参考~

【大学受験で成功するための100か条】大学受験で成功するためにやらなければいけないことを100個にまとめました!

教科別勉強法(英語・数学・国語・理科・社会・小論文)

解説動画・授業動画一覧(英語・数学・国語・理科・社会・小論文・勉強法)

学習計画の王道

(1)長期的な学習計画を確認しよう(受験勉強を5つの期間に分けよう)

(2)中期的な学習計画(テストや模試に向けての学習計画)の立て方

中期的な目標の設定の仕方(問題、課題、対策を区別する)

今週から期限まで残り何週間か確認しよう!

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「授業を受けるだけ」に意味はありません。授業は活用することで初めて意味を持ちます。

暗記系(英単語・古典単語・漢字・社会・理科など)の勉強法

やるべきことをリスト化しよう! リスト化するときの注意点と工夫

(3)短期的な学習計画(日々の学習計画)の立て方(優先順位を決めよう)

時間が足りないときの対処法、やりたいことが多くて間に合わないときの対処法

大学受験で成功するための目的意識

目的意識を持とう、勉強の目的は「自分でできるようになること」です。

正しい努力をしないと徒労となってしまう(どういった勉強法が徒労となっていしまうのか、正しい努力をするための根本的な考え方)

「なぜ」と「なに」をとことん調べよう

「授業を受けるだけ」に意味はありません。授業は活用することで初めて意味を持ちます。

テスト(定期試験、模試、単語テスト、小テストなど)を活用しよう、テストはただ受けるだけに意味はありません。

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宿題を活用しよう、宿題を提出すること自体に意味はありません。

長文系(英語長文、現代文、古文、漢文)の勉強法、「ただ読んで終わり」としないようにしましょう!

なぜ勉強をするのか

勉強をする理由は「いい会社に就職するため」ではない

大学受験で成功するためにやるべきこと一覧

(1)大学受験で成功するための勉強量

(2)大学受験で成功するための生活習慣

(3)大学受験で成功するための目的意識

(4)学習計画の王道

(5)勉強法の王道

(6)大学受験で成功するための課外活動(部活)

(7)大学受験で成功するための精神力