(1)解説授業動画
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(2)解説授業の原稿
今回は、stop ーingと、stop to doについて解説します。
stop ーingとstop to doの意味の違い
まずは例文を見てみましょう。
She stopped talking with me.
こちらの例文では、stopの後ろがーingになっています。この文を訳してみると、「彼女は私と話すことをやめた。」といったような意味になります。
She stopped to talk with me.
それに対して、こちらの例文では、stopの後ろが「to+動詞の原形」つまりto不定詞になっています。こちらの文を訳してみると、「彼女は私と話すために立ち止まった。」といったような意味になります。
このように、stopは後ろに来るのがーingの場合は「~するのをやめる」という意味になり、stopの後ろがto不定詞の場合は「~するために立ち止まる」といったような意味になります。
このように、stopは後ろに来る形によって意味が変わるのですが、これを、stop ーingは「~するのをやめる」、stop to doは「~するために立ち止まる」という表現である、とだけを覚えておくのでは不十分です。
なぜこのように訳し方が変わるのかを文法的に理解し、説明できるようになるのが望ましいです。
stopの用法
それでは、これらを文法的に理解するために、stopという動詞の使い方を確認します。
stopは他動詞と自動詞のどちらでも使うことのできる動詞です。ちなみに、他動詞は後ろに目的語が必要な動詞のことで、自動詞とは後ろに目的語を書いてはいけない動詞のことです。
- 英語を学習する上で必要な5文型の基礎知識(なぜ5文型を勉強する必要があるのか、文の要素S, V, C, Oと品詞、自動詞と他動詞、修飾語、補語の働き、各文型のポイントと訳し方についても解説しています)
それはつまり、stopの後ろに目的語がある場合はstopは他動詞となり、stopの後ろに目的語がない場合は自動詞になる、ということでもあります。
そして、stopは他動詞の場合は「~をやめる」と訳し、自動詞の場合は「立ち止まる」と訳します。
さらに、他動詞のstopには重要なポイントがあり、他動詞のstopの目的語には動名詞がきます。つまり、stopを他動詞として使う場合は、stopの後ろはto不定詞となることはなく、動名詞つまりーingとなるのです。
このことを踏まえて、この2つの文を文法的に分析してみましょう。
“She stopped talking with me.“を文法的に分析する
まずは、以下の文です。
She stopped talking with me.
Sheは主語で、stoppedは動詞です。そして、talkingはーingとなっているので動名詞であると判断し、このtalking with meのかたまりを名詞句と考えれば、動詞の後ろに名詞があるので、この名詞句(talking with me)は目的語であると考えることができます。
したがって、stopの後ろに目的語があるので、このstopは他動詞であると判断することができ、他動詞のstopは「~をやめる」と訳すので、こちらの文では、「話すのをやめた」という意味になります。
“She stopped to talk with me.“を文法的に分析する
次に以下の例文です。
She stopped to talk with me.
Sheは主語で、stoppedは動詞です。そして、その後ろのto talk with meは目的語になることはありません。なぜならstopは不定詞を目的語に取らないからです。
よって、to talk with meのかたまりは、名詞句ではなく副詞句であると判断することができます。
したがって、stopの後ろに目的語がないので、このstopは自動詞であると判断することができ、自動詞のstopは「立ち止まる」と訳します。
さらに、このto不定詞は副詞的用法であると分かり、to不定詞の副詞的用法は様々な訳し方がありますが、今回は「~ために」(目的)で訳します。
以上を踏まえると、こちらの文では「話すために立ち止まる」と訳すことになります。
いかがだったでしょうか。ただ単にstop ーingは「~するのをやめる」、stop to doは「~するために立ち止まる」とだけ覚えるのではなく、上記のように文法的に考えることで、より理解が深まったと思います。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)不定詞(英文法)の解説一覧
①不定詞の3つの用法(名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法の判別の仕方、副詞的用法の様々な意味)
②不定詞の形容詞的用法の2つの関係(VO関係とSV関係、なぜa house to live inのinが必要なのか)
③タフ構文とは何か?(不定詞の意味上の目的語が文の主語になる構文、なぜThis river is dangerous to swim in.のinが必要なのかも解説しています)
④準動詞(不定詞、分詞、動名詞)の意味上の主語(例文を使って解説しています)
⑤原形不定詞をまとめました!(知覚動詞、使役動詞、help、受動態にするときの注意点、had better、would rather、cannot but、All you have to do is~)
⑦stop ~ingは「~するのをやめる」、stop to do ~は「~するために立ち止まる」になる理由を解説します。
⑧「~するのに時間やお金がかかる」を英語でどのように言いますか?(It takes (人) 時間 to do~、It costs (人) お金 to do~、spend 時間・お金 (on) ~ing)
☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧
(5)動名詞(英文法)の解説一覧
①動名詞で注意すべきこと(動名詞の意味上の主語、完了動名詞はいつ使うのか)
②準動詞(不定詞、分詞、動名詞)の意味上の主語(例文を使って解説しています)
③stop ~ingは「~するのをやめる」、stop to do ~は「~するために立ち止まる」になる理由を解説します。
☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧
(6)参考
☆覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)
☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)