「難波潟 短き葦の ふしの間も 逢はでこのよを 過ぐしてよとや」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・「難波潟短き葦の」が「ふしの間」を導く序詞

・「ふし」が葦の「節」と時間と言う意味の「節」を掛けている

・「よ」は葦の「節(よ)」と世間や人生といった意味の「世」を掛けている

②助動詞と助詞の文法的説明

・「も」は係助詞

・「で」は打消しの接続助詞

・「てよ」は強意の助動詞の命令形

・「や」は疑問の係助詞

③句切れ

・句切れなし

④現代語訳

難波潟の入り江に茂っている短い葦の節と節の間のような、ほんのわずかの時間もあなたに会うことなく、この世を過していけとおっしゃるのでしょうか。

⑤その他解説

・「難波潟」:大阪湾の入り江付近

・「葦」はイネ科の植物。

・「ふし」と「よ」は「葦」の縁語