「見せばやな 雄島のあまの 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色はかはらず」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・なし

②助動詞と助詞の文法的説明

・「ばや」は願望の終助詞

・「な」は詠嘆の終助詞

・「だに」は類推お副助詞

・「も」は係助詞

・「ぞ」は係助詞(連体形結び)

・「し」過去の助動詞の連体形(係り結び)

・「は」は係助詞

・「ず」は打消しの助動詞の終止形

③句切れ

・初・四句切れ

→「ばや」と「な」は終助詞、「ぞ~し」は係り結び

④現代語訳

涙で色が変わってしまった私の袖をあの人に見せたいものだなあ。あの雄島の漁夫の袖でさえ、毎日波しぶきに濡れていてた。それでも、少しも色が変わらないものなのに。

⑤その他解説

・初句切れは相手に言い放つ形を強調している。

・「雄島」は宮城県の松島にある島のひとつ。