「忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・なし

②助動詞と助詞の文法的説明

・「るる」は受身の助動詞の連体形

・「をば」:「を」は格助詞、「ば」は係助詞「は」の濁音化。「をば」は「~を」と訳す。

・「ず」は打消しの助動詞の終止形

・「て」は完了の助動詞の連用形

・「し」は過去の助動詞の連体形

・「も」は係助詞

・「かな」は詠嘆の終助詞

③句切れ

・二句切れ

→「ず」は終止形

④現代語訳

あなたに忘れられる我が身のことは何ほどのこともありません。ただ、わたしをいつまでも愛してくださると神に誓ってしまったあなたの命が、神罰を受けて失われるのが借しく思われてなりません。