(1)解説授業動画
☆YouTubeチャンネルの登録をよろしくお願いします→大学受験の王道チャンネル
(2)解説授業の原稿
今回は句と節について解説します。
句と節の定義
まずは、それぞれの定義を確認してみます。
- 句:2語以上の単語のかたまりで、SVつまり主語動詞の文の構造を持たないもの
- 節:2語以上の単語のかたまりで、SVつまり主語動詞といった文の構造を持つもの
句と節はともに2語以上の単語のかたまりのことですが、SVといった文の構造を持たないものを句といい、SVのような文の構造を持つものを節といいます。
例文で句を確認しよう
それでは実際に例文で確認してみましょう。以下の例文で赤字になっているものはすべて句になります。
- To study English is important.
- Would you mind opening the window?
- My dream is to be a great doctor.
- I read the book written by him.
- I read the book at home in the morning.
例えば、不定詞のかたまりや、動名詞のかたまりや、分詞のかたまり、あるいは、前置詞+名詞のかたまりといったようなものは、どれも2語以上のかたまりで、かつ、SVといった文の構造を持っていないので句になります。
名詞句か形容詞句か副詞句か
句や節を文法的に考えるときは、その句や節が、名詞の働きをしているのか、形容詞の働きをしているのか、副詞のはたらきをしているのかを判別することが重要になります。
まずは、上記の例文の中にある句が、それぞれどの品詞の働きをしているのかを考えてみます。
例文1:名詞句
- To study English is important.
1番の例文は、be動詞があるのでSVCの第2文型になっています。
そして、この不定詞の句To study Englishは、主語の位置にあります。主語は名詞しかなれないので、この不定詞の句は名詞の働きをしていることが分かります。よって、名詞の働きをしている句なので、この不定詞の句は名詞句となります。
- 英語を学習する上で必要な5文型の基礎知識(なぜ5文型を勉強する必要があるのか、文の要素S, V, C, Oと品詞、自動詞と他動詞、修飾語、補語の働き、各文型のポイントと訳し方についても解説しています)
ちなみに、この文の意味は、「英語を勉強することは大切です。」といったような意味になります。
例文2:名詞句
2. Would you mind opening the window?
続いて2番目の文ですが、mindが他動詞なので、この文はSVOの第3文型となります。よって、この動名詞の句opening the windowは、他動詞mindの目的語になります。目的語になるのは名詞だけなので、この動名詞の句は名詞句になります。
ちなみに、この文の意味は、mindが「気にする」という意味なので、「あなたは窓を開けることを気にするでしょうか。」つまり「窓を開けていただけませんか。」といったような意味になります。
例文3:名詞句
3. My dream is to be a great doctor.
続いて3番目の文ですが、こちらもbe動詞があるのでSVCの第2文型となります。C(補語)には名詞と形容詞がなれます。
先にこの文を訳してみると、「私の夢はすばらしい医者になることです。」といったように、不定詞を「~すること」と訳しているので、この不定詞の句to be a great doctorは名詞の働きをしていることが分かります。よって、この不定詞の句は名詞句となります。
例文4:形容詞句
4. I read the book written by him.
続いて4番目の例文ですが、こちらの文はreadが他動詞なので、SVOの第3文型となっています。
そして、この分詞の句written by himは文の要素(S, V, O, C)のどれにもならない修飾語になっています。今回この分詞の句は、the bookといった名詞を修飾しており、名詞を修飾するのは形容詞の働きなので、この分詞の句は形容詞句となります。
ちなみに、この文の意味は、「私は彼によって書かれた本を読んだ。」といったような意味になります。
例文5:副詞句
5. I read the book at home in the morning.
そして5番目の文も、readが他動詞なのでSVOの第3文型となっています。
at homeもin the morningも文の要素(S, V, O, C)のどれにもならない修飾語になっています。今回はどちらの句も動詞を修飾しており、名詞以外を修飾するのは副詞の働きなので、これらの前置詞の句はどちらも副詞句となります。
ちなみに、5番目の例文を訳してみると、「私は、朝、家でその本を読んだ。」といったような意味になります。
このように句や節は文法的に考えることが重要です。
例文で節を確認
それでは次は以下の3つの例文を確認します。
- I know that he loves her.
- I live in the house whose roof is red.
- When I was a junior high school student, I belonged to the soccer team.
これらの例文にはそれぞれ節が含まれています。
1番の接続詞thatのかたまり、2番の関係代名詞のかたまり、あるいは、3番の接続詞whenのかたまりといったものは、2語以上のかたまりで、かつ、SVの構造を持っているので、これらは節となります。
名詞節か形容詞節か副詞節か
それでは、これらの節が、名詞節、形容詞節、副詞節のどれになるか考えていきましょう。
例文1:名詞節
- I know that he loves her.
まずはこの例文ですが、knowは他動詞なのでSVOの第3文型となります。他動詞の後ろには必ず目的語がきます。よって、このthat節は目的語の位置にあり、目的語は名詞しかなれないので、このthat節は名詞節になります。
ちなみに、この文を訳してみると、「私は、彼が彼女を愛していることを知っている。」といったような意味になります。
例文2:形容詞節
2. I live in the house whose roof is red.
続いて2番目の例文です。この文はliveが自動詞なのでSVの第1文型となります。
そして、このin the houseが動詞のliveを修飾しているので副詞句となり、その副詞句の中のthe houseという名詞を、この関係代名詞の節whose roof is redが修飾しています。
したがって、名詞を修飾するのは形容詞の働きなので、この関係代名詞の節は形容詞節となります。基本的に関係詞の節は、先行詞という名詞を修飾するので、形容詞節になることが多いです。
ちなみに、この文を訳してみると、「私は、屋根が赤い家に住んでいる。」といったような意味になります。
例文3:副詞節
3. When I was a junior high school student, I belonged to the soccer team.
そして最後にこの例文ですが、I belonged to the soccer team.の文がメインの文で、When I was a junior high school studentの節は、このメインの部分を補足する働きをしています。つまり、whenの節はI belonged ~の文を修飾しており、文を修飾するのは副詞の働きなので、このwhenの節は副詞節となります。
ちなみに、belongは自動詞なので、I belonged to the soccer team.の文自体はSVの第1文型となります。よって、to the soccer teamはbelongという動詞を修飾しているので、副詞句となります。
この文を訳してみると、「私が中学生のとき、私はサッカーチームに所属していた。」といったような意味になります。
いかがだったでしょうか。句や節を見つけて、それらの品詞を文法的に考えてみるということは、英文を解釈する上でとても重要なことです。ぜひ自分でもやってみてください。
また、文型や品詞、あるいは、不定詞や関係代名詞といった文法事項は、それぞれ別の動画で解説しています。ぜひそちらもご視聴ください。
- 英語を学習する上で必要な5文型の基礎知識(なぜ5文型を勉強する必要があるのか、文の要素S, V, C, Oと品詞、自動詞と他動詞、修飾語、補語の働き、各文型のポイントと訳し方についても解説しています)
- 基本の4品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)の基礎知識(接尾語と接頭語、SVOCとの対応、修飾語、形容詞の2つの用法(叙述用法と限定用法)について解説しています)
- 不定詞の3つの用法(名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法の判別の仕方、副詞的用法の様々な意味)
- 関係詞を使うときに守らないといけないルール(関係代名詞、関係副詞、前置詞+関係代名詞、関係詞とは何か、先行詞についても解説しています)
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)英文法を学習する上で必要な基礎知識一覧
①英語を学習する上で必要な5文型の基礎知識(なぜ5文型を勉強する必要があるのか、文の要素S, V, C, Oと品詞、自動詞と他動詞、修飾語、補語の働き、各文型のポイントと訳し方についても解説しています)
②基本の4品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)の基礎知識(接尾語と接頭語、SVOCとの対応、修飾語、形容詞の2つの用法(叙述用法と限定用法)について解説しています)
③英語における句と節を解説します(名詞句、形容詞句、副詞句、名詞節、形容詞節、副詞節の判別)
☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧
(5)参考
☆覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)
☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)