基本の4品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)の基礎知識(接尾語と接頭語、SVOCとの対応、修飾語、形容詞の2つの用法(叙述用法と限定用法)について解説しています)【英文法のすべて】

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基本の4品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)

今回は、基本の4つの品詞について解説します。英語には8つの品詞があるとされていますが、その中でも特に重要な、名詞、動詞、形容詞、副詞の4つの品詞の基本的な性質について解説します。

まずは、それぞれの品詞の単語をいくつか挙げてみたので、それを確認してみましょう。

名詞の例

単語の終わりが、ーment, ーence, ーance, ーityになっているものは名詞となることが多いです。

このように品詞や特定の意味を表す単語の終わりの部分のことを「接尾語(接尾辞)」といいます。接尾語を見ることで品詞が分かったり、意味が覚えやすくなったりするので、単語の学習をするときは、接尾語を意識してみてください。この他にも、名詞を表す接尾語はあるので、ぜひ調べてみてください。

ちなみに、improvementは「改善」という意味で、independenceは「独立」という意味で、realityは「現実」という意味です。

動詞の例

続いて、ーize, ーfy, ーenで終わったり、enーで始まる単語は動詞になることが多いです。

品詞や特定の意味を表す単語の終わりのことを接尾語といいましたが、enーのように品詞や特定の意味を表す単語の始まりのことを「接頭語(接頭辞)」といいます。接頭語も知っておくと便利なので、ぜひ単語を学習するときは意識してみてください。

ちなみに、realizeは「気づく」「実現する」という意味で、modifyは「修正する」という意味で、strengthenはstrongの動詞形なので「強くする」という意味で、encourageは「励ます」「促す」といったような意味になります。

形容詞の例

続いて、ーal, ーful, ーic, ーousで終わっているものは、形容詞になることが多いです。形容詞を表す接尾語は、この他にもたくさんあります。ぜひそれらも調べてみてください。

ちなみに、socialは「社会的な」という意味で、wonderfulは「すばらしい」という意味で、economicは「経済の」という意味で、variousは「様々な」という意味になります。

副詞の例

最後に副詞ですが、副詞はーlyで終わっていることが多いです。

ただし、ーlyで終わっていれば必ず副詞というわけではなく、friendlyやlikelyのようにーlyで終わっていても形容詞となることもあるので注意しましょう。

また、もちろんーlyで終わっていない副詞もあります。例えば、yesterdayやveryなどです。

ちなみに、generallyは「一般的に」という意味で、carefullyは「注意深く」という意味です。また、friendlyは「友好的な」という意味の形容詞で、likelyは「ありそうな」という意味の形容詞です。

それぞれの品詞の文法的性質

それでは次は、それぞれの品詞の英文を解釈する上で知っておかないといけない性質について確認します。

まず名詞は文の中で、S(主語)かO(目的語)かC(補語)になります。つまり、文の中で名詞を見た場合は、この3つの文の要素のどれかになっていると考えましょう。

続いて、動詞は5文型のVの位置に来ます。

また、形容詞には2つの用法があるということは知っておきましょう。C(補語)になる用法のことを叙述用法といい、名詞を修飾する用法のことを限定用法といいます。この叙述用法と限定用法については、後ほど詳しく解説します。

そして、副詞は名詞以外を修飾する働きを持ちます。

名詞を修飾する(限定用法の)形容詞と副詞を合わせて、修飾語といいます。修飾語はS, V, O, Cの文の要素にならないということは重要なので知っておきましょう。つまり、形容詞は文の要素になるとき(叙述用法)と、ならないとき(限定用法)があるということになります。

ちなみに、文の要素や5文型などについては別の動画で詳しく解説しているので、ぜひそちらもご覧になってください。

以上が基本の4品詞の知っておかないといけない性質です。もちろんそれぞれの品詞でもっと細かい文法的な知識はあるのですが、それらはまた別の機会に解説していこうと思います。

形容詞の2つの用法(叙述用法と限定用法)

それでは、形容詞の2つの用法について解説します。

形容詞には叙述用法と限定用法の2つの用法があります。叙述用法とはC(補語)になる用法のことです。また、限定用法とは名詞を修飾する用法のことです。

例文で確認

それぞれ例文で確認してみましょう。

This apple is red.(このリンゴは赤い。)

この例文の場合、this appleが主語で、isが動詞で、redが補語の第2文型になっており、redという形容詞は補語の役割をしています。そのため、このredは叙述用法で使っているということが分かります。

This is a red apple.(これは赤いリンゴです。)

それに対して、こちらの例文では、形容詞のredはappleを修飾しており、限定用法として使っていることが分かります。また、このredは文の要素にはなっていません。

このように同じ形容詞でも2通りの使い方をすることができ、それぞれ文の中での役割も変わってきます。

叙述用法と限定用法が表す意味

また、叙述用法と限定用法では表す意味の内容も異なってきます。

叙述用法の場合は、C(補語)になっているので、「このリンゴ(this apple)=赤い状態(red)」といったイコール関係を表すことになります。

それに対して限定用法では、a red apple と言った場合は、「リンゴという集合の中で、青いリンゴでもなく、緑色のリンゴでもなく、黄色いリンゴでもなく、赤いリンゴである」ということを表しています。このように意味を限定しているので限定用法と言います。つまり、限定用法で形容詞を使った場合は、「そうじゃないものがある」ということを暗に意味することがあります。

いかがだったでしょうか。今回ご紹介した4つの品詞の知識は、英語を学習する上での基礎となる知識です。ぜひ身につけておいてください。

(3)解説授業の内容を復習しよう

英文法における品詞の基礎知識テスト

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英語を学習する上で必要な5文型の基礎知識(なぜ5文型を勉強する必要があるのか、文の要素S, V, C, Oと品詞、自動詞と他動詞、修飾語、補語の働き、各文型のポイントと訳し方についても解説しています)

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英語における句と節を解説します(名詞句、形容詞句、副詞句、名詞節、形容詞節、副詞節の判別)

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(5)参考

句と節(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

文型(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

品詞(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

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覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)

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