英語における句と節を解説します(名詞句、形容詞句、副詞句、名詞節、形容詞節、副詞節の判別)【英文法のすべて】

(1)解説授業動画

YouTubeチャンネルの登録をよろしくお願いします→大学受験の王道チャンネル

(2)解説授業の原稿

今回は句と節について解説します。

句と節の定義

まずは、それぞれの定義を確認してみます。

  • 句:2語以上の単語のかたまりで、SVつまり主語動詞の文の構造を持たないもの
  • 節:2語以上の単語のかたまりで、SVつまり主語動詞といった文の構造を持つもの

句と節はともに2語以上の単語のかたまりのことですが、SVといった文の構造を持たないものを句といい、SVのような文の構造を持つものを節といいます。

例文で句を確認しよう

それでは実際に例文で確認してみましょう。以下の例文で赤字になっているものはすべて句になります。

  1. To study English is important.
  2. Would you mind opening the window?
  3. My dream is to be a great doctor.
  4. I read the book written by him.
  5. I read the book at home in the morning.

例えば、不定詞のかたまりや、動名詞のかたまりや、分詞のかたまり、あるいは、前置詞+名詞のかたまりといったようなものは、どれも2語以上のかたまりで、かつ、SVといった文の構造を持っていないので句になります。

名詞句か形容詞句か副詞句か

句や節を文法的に考えるときは、その句や節が、名詞の働きをしているのか、形容詞の働きをしているのか、副詞のはたらきをしているのかを判別することが重要になります。

まずは、上記の例文の中にある句が、それぞれどの品詞の働きをしているのかを考えてみます。

例文1:名詞句

  1. To study English is important.

1番の例文は、be動詞があるのでSVCの第2文型になっています。

そして、この不定詞の句To study Englishは、主語の位置にあります。主語は名詞しかなれないので、この不定詞の句は名詞の働きをしていることが分かります。よって、名詞の働きをしている句なので、この不定詞の句は名詞句となります。

ちなみに、この文の意味は、「英語を勉強することは大切です。」といったような意味になります。

例文2:名詞句

2. Would you mind opening the window?

続いて2番目の文ですが、mindが他動詞なので、この文はSVOの第3文型となります。よって、この動名詞の句opening the windowは、他動詞mindの目的語になります。目的語になるのは名詞だけなので、この動名詞の句は名詞句になります。

ちなみに、この文の意味は、mindが「気にする」という意味なので、「あなたは窓を開けることを気にするでしょうか。」つまり「窓を開けていただけませんか。」といったような意味になります。

例文3:名詞句

3. My dream is to be a great doctor.

続いて3番目の文ですが、こちらもbe動詞があるのでSVCの第2文型となります。C(補語)には名詞と形容詞がなれます。

先にこの文を訳してみると、「私の夢はすばらしい医者になることです。」といったように、不定詞を「~すること」と訳しているので、この不定詞の句to be a great doctorは名詞の働きをしていることが分かります。よって、この不定詞の句は名詞句となります。

例文4:形容詞句

4. I read the book written by him.

続いて4番目の例文ですが、こちらの文はreadが他動詞なので、SVOの第3文型となっています。

そして、この分詞の句written by himは文の要素(S, V, O, C)のどれにもならない修飾語になっています。今回この分詞の句は、the bookといった名詞を修飾しており、名詞を修飾するのは形容詞の働きなので、この分詞の句は形容詞句となります。

ちなみに、この文の意味は、「私は彼によって書かれた本を読んだ。」といったような意味になります。

例文5:副詞句

5. I read the book at home in the morning.

そして5番目の文も、readが他動詞なのでSVOの第3文型となっています。

at homeもin the morningも文の要素(S, V, O, C)のどれにもならない修飾語になっています。今回はどちらの句も動詞を修飾しており、名詞以外を修飾するのは副詞の働きなので、これらの前置詞の句はどちらも副詞句となります。

ちなみに、5番目の例文を訳してみると、「私は、朝、家でその本を読んだ。」といったような意味になります。

このように句や節は文法的に考えることが重要です。

例文で節を確認

それでは次は以下の3つの例文を確認します。

  1. I know that he loves her.
  2. I live in the house whose roof is red.
  3. When I was a junior high school student, I belonged to the soccer team.

これらの例文にはそれぞれ節が含まれています。

1番の接続詞thatのかたまり、2番の関係代名詞のかたまり、あるいは、3番の接続詞whenのかたまりといったものは、2語以上のかたまりで、かつ、SVの構造を持っているので、これらは節となります。

名詞節か形容詞節か副詞節か

それでは、これらの節が、名詞節、形容詞節、副詞節のどれになるか考えていきましょう。

例文1:名詞節

  1. I know that he loves her.

まずはこの例文ですが、knowは他動詞なのでSVOの第3文型となります。他動詞の後ろには必ず目的語がきます。よって、このthat節は目的語の位置にあり、目的語は名詞しかなれないので、このthat節は名詞節になります。

ちなみに、この文を訳してみると、「私は、彼が彼女を愛していることを知っている。」といったような意味になります。

例文2:形容詞節

2. I live in the house whose roof is red.

続いて2番目の例文です。この文はliveが自動詞なのでSVの第1文型となります。

そして、このin the houseが動詞のliveを修飾しているので副詞句となり、その副詞句の中のthe houseという名詞を、この関係代名詞の節whose roof is redが修飾しています。

したがって、名詞を修飾するのは形容詞の働きなので、この関係代名詞の節は形容詞節となります。基本的に関係詞の節は、先行詞という名詞を修飾するので、形容詞節になることが多いです。

ちなみに、この文を訳してみると、「私は、屋根が赤い家に住んでいる。」といったような意味になります。

例文3:副詞節

3. When I was a junior high school student, I belonged to the soccer team.

そして最後にこの例文ですが、I belonged to the soccer team.の文がメインの文で、When I was a junior high school studentの節は、このメインの部分を補足する働きをしています。つまり、whenの節はI belonged ~の文を修飾しており、文を修飾するのは副詞の働きなので、このwhenの節は副詞節となります。

ちなみに、belongは自動詞なので、I belonged to the soccer team.の文自体はSVの第1文型となります。よって、to the soccer teamはbelongという動詞を修飾しているので、副詞句となります。

この文を訳してみると、「私が中学生のとき、私はサッカーチームに所属していた。」といったような意味になります。

いかがだったでしょうか。句や節を見つけて、それらの品詞を文法的に考えてみるということは、英文を解釈する上でとても重要なことです。ぜひ自分でもやってみてください。

また、文型や品詞、あるいは、不定詞や関係代名詞といった文法事項は、それぞれ別の動画で解説しています。ぜひそちらもご視聴ください。

(3)解説授業の内容を復習しよう

句と節を見極めよう

(4)英文法を学習する上で必要な基礎知識一覧

英語を学習する上で必要な5文型の基礎知識(なぜ5文型を勉強する必要があるのか、文の要素S, V, C, Oと品詞、自動詞と他動詞、修飾語、補語の働き、各文型のポイントと訳し方についても解説しています)

基本の4品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)の基礎知識(接尾語と接頭語、SVOCとの対応、修飾語、形容詞の2つの用法(叙述用法と限定用法)について解説しています)

英語における句と節を解説します(名詞句、形容詞句、副詞句、名詞節、形容詞節、副詞節の判別)

☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧

(5)参考

句と節(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

文型(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

品詞(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

英文法の解説動画・授業動画一覧

英文法確認テスト一覧

覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)

☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)

英語学習に必要な参考書・問題集