「嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・なし

②助動詞と助詞の文法的説明

・「は」は係助詞

・「なり」断定の助動詞の連用形

・「けり」は詠嘆の助動詞の終止形

③句切れ

・句切れなし

④現代語訳

嵐が吹き散らした三室山の紅葉の葉が、龍田川に一面に散っているが、まるで錦の織物のように美しい風景であるなあ。

⑤その他解説

・「嵐」は山から吹き下ろす風のことで、現在意味する激しく吹き荒らす風とは限らない。

・「三室の山」は現在の奈良県にある山で、紅葉の名所。神南備山(かんなびやま)ともいう。

・「竜田の川」は三室山の東を流れる川。紅葉の名所である。