「山里は 冬ぞ寂しさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・「かれ」は「離れ」と「枯れ」を掛けている。

②助動詞と助詞の文法的説明

・「は」は係助詞

・「ぞ」は係助詞(連体形結び)

・「ける」は詠嘆の助動詞の連体形(係り結び)

・「も」は係助詞

・「ぬ」は完了の助動詞の終止形

・「ば」は順接確定条件(理由)の接続助詞

③句切れ

・三句切れ

→「ぞ~ける」は係り結び

④現代語訳

山里はいつの季節でも寂しいが、冬はとりわけ寂しさがまさって感じられるなあ。尋ねてくれる人も途絶え、草も枯れてしまうと思うので。

⑤その他解説

・「山里」:京都から少し離れた山の麓あたり。

・「人目」は他人の目のほかに、人々の往来も含む。