「世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

②助動詞と助詞の文法的説明

・「よ」は呼びかけの間投助詞

・「こそ」は係助詞(已然形結び)

・「も」は係助詞

・「ぞ」は係助詞(連体形結び)

・「なる」は推定の助動詞の連体形(係り結び)

③句切れ

・初・二句切れ

→「よ」は呼びかけ、「こそなけれ」が係り結び

④現代語訳

つらい世の中よ。この世間から逃れる道がないものだ。思いつめて分け入った この山奥でも、辛いことがあったのか鹿が悲しげに鳴いているようだ。

⑤その他解説

・「思ひ入る」は「思いつめる」と言う意味。「入る」に山に入ることも掛けている。