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重要な識別「ぬ・ね・る・れ・らむ・なむ・に・なり」文法事項テスト(問題と答え)【古文文法のすべて】

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①識別をするときに見るべきポイントを4つ説明せよ。

ⅰ)前(何接続か)
ⅱ)後ろ(活用形は何か)
ⅲ)係り結びは起きていないか
ⅳ)省いても意味が通じるか(間投助詞、副助詞「し」「しも」など)

②「ぬ」を接続で識別せよ。

ⅰ)未然形接続→打消の助動詞「ず」の連体形
ⅱ)連用形接続→完了・強意の助動詞「ぬ」の終止形

③「ね」を接続で識別せよ。

ⅰ)未然形接続→打消の助動詞「ず」の已然形
ⅱ)連用形接続→完了・強意の助動詞「ぬ」の命令形

④「る」を接続で識別せよ。

ⅰ)未然形接続(a段の音)→受身・尊敬・可能・自発の助動詞「る」の終始形
ⅱ)サ未四已(e段の音)→完了・存続の助動詞「り」の連体形

⑤「れ」を接続で識別せよ。

ⅰ)未然形接続(a段の音)→受身・尊敬・可能・自発の助動詞「る」の未然形・連用形
ⅱ)サ未四已(e段の音)→完了・存続の助動詞「り」の已然形・命令形

⑥「らむ」を接続で識別せよ。

ⅰ)終止形(ラ変は連体形)接続(u段の音)→現在推量の助動詞「らむ」の終止形・連体形
ⅱ)サ未四已(e段の音)→完了・存続の助動詞「り」の未然形+推量(スイカカエテ)の助動詞「む」の終止形・連体形

⑦「文書か」の「る」を説明せよ。

→尊敬(または自発)の助動詞「る」の終止形
※「る」は受身・尊敬・可能・自発の意味だが、文脈上尊敬か自発の意味になる。

⑧「文書けらむ」の「らむ」を説明せよ。

→完了の助動詞「り」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形

⑨「文書くらむ」の「らむ」を説明せよ。

→現在推量の助動詞「らむ」の終止形

⑩「なむ」を接続で識別せよ。

ⅰ)未然形+なむ→他者への願望の終助詞
ⅱ)連用形+なむ→強意の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形・連体形
ⅲ)死・往・去+なむ→ナ変動詞「死ぬ・往ぬ」の未然形活用語尾+推量の助動詞「む」の終止形・連体形
ⅳ)その他+なむ→係助詞

⑪文中の「なむ」の場合、どの「なむ」が除外されるか?

→終助詞
※終助詞は文末表現なので、文中では用いない。

⑫「うつくしくなむ」の場合、どの「なむ」が除外されるか?

→助動詞(強意の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形・連体形)、ナ変動詞
※「うつくしく」は基本活用なので、下に助動詞が接続しない。(助動詞は補助活用にしか接続しない。)

⑬「にけり」「にき」「にし」「にしか」「にたり」の「に」を説明せよ。

→完了の助動詞「ぬ」の連用形
※「完了の助動詞+過去の助動詞」あるいは「完了の助動詞+完了の助動詞」は「~してしまった」と訳す。

⑭「にあり」「にはべり」「におはす」「にこそあれ」「になんはべる」「にやおはする」「にて候ふ」の「に」を説明せよ。

→断定の助動詞「なり」の連用形
※断定の助動詞「なり」の連用形の「に」は下に「あり」「侍り」「候ふ」「おはす」を伴う。

⑮文末の「にぞ」「になむ」「にや」「にか」「にこそ」を文法的に説明せよ。

→断定の助動詞「なり」の連用形+係助詞
※結びの省略が起きている(「ある」や「あれ」が省略されている)。

⑯格助詞「に」の現代語訳は?

→~に
※格助詞「に」は現代語と同じ使い方をする。

⑰接続助詞「に」の現代語訳は?

→「~ので(順接)」「~のに(逆接)」「~すると(単純接続)」

⑱「読まずなりけり」「うつくしくなりけり」の「なり」を説明せよ。

→四段動詞「なる」の連用形
※「ず」「うつくしく」が基本活用のため下に助動詞が接続しない。(助動詞は補助活用にしか接続しない。)

⑲助動詞「なり」の接続を答えよ

ⅰ)伝聞・推定の助動詞→終止形(ラ変は連体形)接続
ⅱ)断定の助動詞→体言・連体形接続

⑳「なりけり」の「なり」が助動詞のとき、どの意味になるか?

→断定
※伝聞・推定の助動詞「なり」を「なりけり」の形で使っている文は見られない。

㉑「あんなり」など撥音便や、「ななり」など撥音便無表記に接続する「なり」はどのような意味になるか?

→伝聞・推定
※断定の助動詞「なり」は撥音便を起さない。

㉒一人称主語の場合、助動詞「なり」はどのような意味になりやすいか?

→断定
※自分の行動を伝聞・推定することはあまりない。


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【識別の解説授業一覧】

「ぬ」「ね」の識別(打消の助動詞「ず」、完了・強意の助動詞「ぬ」)

「る」「れ」「らむ」の識別(受身・尊敬・可能・自発の助動詞「る」、完了・存続の助動詞「り」、現在推量の助動詞「らむ」)

「なむ」の識別(他者への願望の終助詞、強意の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」、係助詞、ナ変動詞の未然形活用語尾+推量の助動詞「む」)

「に」の識別(完了・存続の助動詞「ぬ」の連用形、断定の助動詞「なり」の連用形、格助詞「に」、接続助詞「に」、単語の一部)

「なり」の識別(四段活用動詞「なる」の連用形、伝聞・推定の助動詞「なり」、断定の助動詞「なり」)

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補助活用が文法的に重要な理由を解説します!

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参考

重要な識別「ぬ・ね・る・れ・らむ・なむ・に・なり」解説・テスト一覧

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識別(古文)解説・テスト一覧

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