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進行形で注意すべきこと(進行形のイメージ、現在形のイメージ、動作動詞と状態動詞、be always ~ing、近い確定的な未来、決まりきった未来、完了進行形を使うための条件、受動態の進行形)【英文法のすべて】

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今回は進行形で注意すべき点について解説します。

進行形の意味

進行形は、be動詞+~ing(現在分詞)で表します。

現在進行形であれば「~している」と訳し、過去進行形であれば「~していた」と訳し、未来進行形であれば「~しているだろう」と訳します。

進行形のイメージ

まずは進行形がどのような意味を表しているかイメージで確認しましょう。

進行形のイメージは、「動作の途中の一点」というイメージです。つまり、「動作がその前から始まっていて、その後も続いていく、その途中の一点」というイメージです。

例えば、

I am eating breakfast.(私は朝ご飯を食べています。)

とあれば、今よりも前の時点で朝ご飯を食べ始め、そして、この後も朝ご飯を食べ続けるその途中の一点にあるということを表します。

現在形のイメージとの対比

進行形のイメージをより理解するために、現在形と対比させてみましょう。

現在形は、「過去もそうだったし、未来もおそらくそうなるであろうこと」を表します。以下のようなイメージです。

現在の一点だけではなく、過去と未来を含んだ幅のある時間を表します。

例えば、先ほどの例文を現在形で書いてみると

I eat breakfast.(私は朝ご飯を食べます。)

となり、「私は朝ご飯を食べます。」という意味になります。

先ほども確認した通り、現在進行形で書いたら、「今この瞬間朝ご飯を食べている途中である」ということを表すのに対し、現在形であれば、「これまでも朝ご飯を食べてきたし、おそらくこれからも朝ご飯を食べるであろう」という習慣や反復的な行為を表すことになります。つまり、このように現在形で書けば、「私はいつも朝ご飯を食べていて、朝ご飯を食べる習慣がある」ということを表すことになります。

現在形は真理を表すこともできる(進行形にはできない)

また、現在形は真理を表すこともできます。真理とは「これまでずっとそうだったし、これからもずっとそうなること」を意味します。

例えば、

The sun rises in the east.(太陽は東から昇る。)

この例文のように、「太陽が東から昇る」といったことは不変の真理であるので、現在形で書きます。

このような不変の真理を表すときは、現在進行形を使うことはできません。なぜなら、現在進行形を使ってしまったら、途中の一点ということになってしまい、その真理がいつか終わってしまうということを意味してしまうからです。途中で終わってしまってはそれは真理とは呼べません。よって、このような意味を表すときは進行形は使えません。

動作動詞と状態動詞

続いて、動作動詞と状態動詞について解説します。動詞は動作動詞と状態動詞の2つに分けることができます。

動作動詞とはその名の通り、動作を表す動詞のことで、come, eat, rainなどが動作動詞となります。

また、状態動詞は状態を表す動詞のことで、hear, like, know, belongなどが状態動詞になります。

この動詞の分け方に関して文法的に重要なことは、動作動詞は進行形にでき、状態動詞は進行形にできないということです。

先ほども確認した通り、進行形は動作の途中の一点を表すので、そもそも動詞が動作を表していないと使うことができません。また、状態はどうしても時間的に幅ができてしまうので一点を考える進行形では使いにくく、現在の状態を考えるときは、現在進行形ではなく、幅のある時間を表す現在形を使うことになります。

そのため、”I am coming.”や”I am eating.”や”It is raining.”ということはできるけど、”I am hearing.”や”I am liking.”や”I am knowing.”あるいは、”I am belomging.”といったような言い方はできません。

belongの用法

belongは「所属している」という状態を表す動詞なので、例えば、「私はそのクラブに所属しています。」と言いたければ、

I belong to the club.

といったように現在形で書くことになります。

ちなみに、belongは自動詞、つまり、後ろに目的語が来ない動詞なので、「~に所属している」と言いたいときは、前置詞のtoを使います。belongは自動詞でもあり状態動詞でもある、ということは文法的に重要なので、必ず覚えておきましょう。

動作動詞にも状態動詞にもなる動詞(haveなど)

また、動作動詞と状態動詞に関してもう一つ注意点があります。

例えば、haveという動詞は「持っている」という意味と「食べる」という意味の2つの意味があります。

「持っている」という意味は状態を表し、「食べる」という意味は動作を表すので、「持っている」という意味の場合は、進行形にできませんが、「食べる」という意味の場合は進行形にすることができます。

×I am having a pen.
〇I am having breakfast.

このように動詞の中には、意味によって動作動詞になったり状態動詞になったりするものがあるので注意しましょう。

be+always+~ing:いつも~してばかりいる

続いて、進行形を使った表現について確認します。

be+always+~ing、つまり、進行形にalwaysが伴ったときは、「いつも~してばかりいる」という意味になります。これは非難の気持ちが込められた表現になります。

例えば、

He is always complaining.

この文を訳してみると「彼はいつも不満ばかり言っている。」といったような意味になります。

「近い確定的な未来」を表す現在進行形・「決まりきった未来」を表す未来進行形

次に、進行形で少し特殊な未来を表すことができるということも知っておきましょう。まず現在進行形は「近い確定的な未来」を表すことができます。

さらに、未来進行形は「決まりきった未来」を表すことができます。

それぞれ例文で確認してみましょう。

「近い確定的な未来」を表す現在進行形

例えば、

I’m leaving for Tokyo tomorrow.

この文は、「私は、明日東京に向けて出発する予定です。」といったような意味になります。

tomorrowといった未来を表す言葉が使われていますが、willは使わずに現在進行形で未来を表しています。

このように、その計画が進行中あるいは準備中であるような未来を表すときに現在進行形を使うことができます。

「決まりきった未来」を表す未来進行形

続いて、未来進行形が「決まりきった未来」を表している例文です。

We will be stopping at Tokyo.

この文は「私たちは東京駅に止まる予定です。」といったような意味ですが、これは新幹線のアナウンスで使われています。

新幹線や電車などは止まる駅が決められており、このままいけばそうなるであろうと決まっている未来を表すときに、未来進行形を使います。

完了進行形

次に完了進行形についても確認します。

完了進行形を使うための2つの条件

完了進行形はhave been ~ingの形になりますが、完了進行形を使うためには2つの条件を満たさないといけません。

①1つ目の条件は、動詞が動作動詞になっていること」です。これは進行形にするためには、動詞が動作動詞でないといけないからです。

②そして2つ目の条件は、完了時制の4つの意味(完了・経験・継続・結果)の中で、継続の意味であれば、完了進行形にすることができます。

完了時制には、完了(~したところだ)、経験(~したことがある)、継続(~してきた)、結果(~してしまった)の4つの意味があります。これらは一緒に使う副詞や文脈によって訳し分けるのですが、完了進行形を使うためには継続の意味になっていないといけません。

この2つの条件を満たしたとき、完了進行形を使うことができます。

例文で完了進行形の2つの条件を確認

例文で確認してみましょう。例えば、

He has been running for two hours. (彼は2時間走り続けている。)

この文であれば、①動詞がrunという動作動詞であり、②for two hours(2時間)という継続の意味になる副詞句がついています。よって、2つの条件をクリアしているので、has been runningという完了進行形を使っています。

ただ、実際には、完了進行形はあまり使われておらず、この2つの条件を満たしていても、完了進行形ではなく普通の完了形が使われていることも多いです。

受動態の進行形

それでは最後に、受動態の進行形を確認します。

受動態の進行形は「~されている」と訳すのですが、be動詞+being+p.p.(過去分詞)の形で表現します。

be動詞+beingで進行形を表しており、being+p.p.(過去分詞)で受動態を表すので、これで進行形と受動態を組み合わせた表現になる、と考えると分かりやすくなると思います。

例えば、

This bridge is being built.(この橋は作られています。)

このような文であれば、is being builtで進行形と受動態を同時に表しています。

いかがだったでしょうか。今回の解説で進行形に関する文法的な知識は整理できたと思います。ぜひ復習しておいてください。

(3)解説授業の内容を復習しよう

進行形に関する表現

②完了進行形の例文はこちら→完了時制の例文一覧テスト

(4)時制(英文法)の解説一覧

willを使わないで未来を表す3つの方法

進行形で注意すべきこと(進行形のイメージ、現在形のイメージ、動作動詞と状態動詞、be always ~ing、近い確定的な未来、決まりきった未来、完了進行形を使うための条件、受動態の進行形)

完了時制はイメージで理解しよう(完了時制に必要な2つの要素、現在完了、過去完了、未来完了)

時制の一致の例外(そもそも時制の一致とは何か、常に現在形になる場合、常に過去形になる場合、時・条件を表す副詞節では未来を表すwillは使わないについても解説しています)

☆その他の英文法の解説授業はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧

(5)参考

時制(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

英文法の解説動画・授業動画一覧

英文法確認テスト一覧

覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)

☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)

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