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(1)努力と徒労の違いについて
努力をすることはとても価値のあることで、受験勉強において努力は必ず報われます。
しかし、効率の悪い勉強法や、正しくはないやり方での頑張りは徒労となってしまうことも事実です。そのため、徒労となってしまわないために正しい努力のやり方を知りましょう。
徒労とは「無駄な苦労」あるいは「意味のない頑張り」といった意味の言葉です。では、受験勉強においてどのような行動が徒労となってしまうのでしょうか。今回はその例をいくつかご紹介します。
(2)徒労になってしまう行動について
目的意識もなく「ただやっているだけ」 の行動が徒労となります。
①ただ授業を聞くだけという行動は徒労となってしまいます。
「授業を受けさえすれば学力が上がったり、成績が伸びたりする」と考えるのは大きな間違いです。
ただ受動的に授業を聞くだけでは意味はなく、授業の内容を自分のものにすることができて初めて、授業が意味を持ちます。学校や塾で決められた時間ただ座って授業を聞いているだけでは、膨大な時間を徒労に費やしているということをまず理解しましょう。
※授業を最大限活用するために→「授業を受けるだけ」に意味はありません。授業は活用することで初めて意味を持ちます。
②授業中先生が黒板やホワイトボードに書いた板書をただノートに写すだけでは意味はありません。
ただ授業のノートをつくって満足して終わってしまう人がいますが、ノートに書いた内容を復習して自分のモノにしなければ、そのノートは無駄になってしまいます。
こちらも目的意識をもって自分で工夫してノートをつくったり、復習したりするようにしましょう。
※効率の良いメモのとり方(「メモを取る能力」は受験勉強において非常に重要な能力です。メモの目的、何をメモするべきか、どこにメモをするべきか、メモの工夫の仕方について解説しています)
③宿題などの問題を解いた後にただ答えを写すだけ では意味はありません。
宿題などは「先生に怒られないために提出すること」が目的ではありません。「その問題を解けるようになること」が目的のはずです。
であれば、答えを赤ペンで写すだけで終わるのではなく、その問題を次解いたときに解けるようになるための行動をして「努力」となります。
※宿題を活用しよう、宿題を提出すること自体に意味はありません。
④宿題などで長文を読むときに、ただ一回読んで答えを移して終わり、とする人が多いですがそれも「徒労」です。
長文を読んだ後は、せめて分からない単語を調べて、まとめるだけでもしておきましょう。
そして、できれば解説をよく読んで、長文の内容自体を自分のものにできればより効率の良い「努力」となります。
※長文を効率よく学習するために→長文系(英語長文、現代文、古文、漢文)の勉強法、「ただ読んで終わり」としないようにしましょう!
⑤単語などを覚えるときに、ただ単語帳を読んで眺めているだけでは効率よく覚えることができません。
単語などを暗記するときは工夫をすることで大きく効率が上がります。様々な暗記の工夫の仕方があるので、自分に合うものを探して実践してみましょう。
※暗記(インプット)の効率を上げるために工夫しましょう! 暗記(インプット)の効率を上げるための具体的な方法をご紹介します!
⑥「すべての単語を決められた回数書くだけ」という暗記法は効率が悪いです。
書いて覚えるという工夫自体は一定の効果がありますが、例えば「単語帳の1番から10番までをそれぞれ10回ずつ書く」という覚え方は徒労となってしまいます。書いた方が覚えやすい単語を必要な回数だけ書けばよいのです。
またこの点に関して補足すると、例文などを覚えるときに文全部を繰り返し書こうとする人がいますが、それも効率が悪いです。書いて例文を覚えるときは、覚えにくい部分だけ書いて覚えるようにしましょう。
※暗記の工夫についてはこちら→暗記(インプット)の効率を上げるために工夫しましょう! 暗記(インプット)の効率を上げるための具体的な方法をご紹介します!
⑦英語の音声をただ聞いているだけではリスニングはできるようになりません。
リスニングの学習は文やフレーズの意味を理解した上で行わないと意味がありません。
また、いわゆるシャドーイングがオーバーラッピングといった音読とセットでやることで効率の良い「努力」となります。
※リスニング対策を効率よく行いましょう→リスニングの勉強法
このほかにも徒労となってしまっている行動はありますが今回は特に注意したいことだけ ご紹介しました。
(3)徒労ではなく努力となるための根本的な考え方
①まず1歩目は目的意識を持つことです。
受験勉強に限らず勉強の目的は「自分でできるようになること」です。これが目的なのです。
授業も宿題もこの目的のための手段のひとつに過ぎないということをまず意識しましょう。
☆目的意識を持とう、勉強の目的は「自分でできるようになること」です。
②自分でできるようになるためには、学んだことやできるようになりたいことを残さないといけません。
「残す」とは学んだことや大事なことをメモしたり、分からなかったところを自分でまとめたり、あるいは解けなかった問題を整理して復習のための計画を立てたりすることです。
③そして、自分でできるようになるために復習をします。
ノートのところでも言いましたが、ただメモなどを残すだけでは意味がありません。それを復習して自分のものとしてやっと、残した意味があるのです。そのため、必ず自分でできるようになるまで復習したり問題を解き直したりしましょう。
☆自分でできるようになるために復習しよう、復習のタイミングと管理の仕方
とにかく「ただやるだけ」を目的としてしまっている人が多いです。
この「自分でできるようになること」という本来の目的、あるいは大学受験であればその先にある志望校合格という目的を達成するために正しい努力をしましょう。
~参考~
☆【大学受験で成功するための100か条】大学受験で成功するためにやらなければいけないことを100個にまとめました!
☆解説動画・授業動画一覧(英語・数学・国語・理科・社会・小論文・勉強法)
大学受験で成功するための目的意識
①目的意識を持とう、勉強の目的は「自分でできるようになること」です。
②正しい努力をしないと徒労となってしまう(どういった勉強法が徒労となっていしまうのか、正しい努力をするための根本的な考え方)
④「授業を受けるだけ」に意味はありません。授業は活用することで初めて意味を持ちます。
⑤テスト(定期試験、模試、単語テスト、小テストなど)を活用しよう、テストはただ受けるだけに意味はありません。
⑥問題集の周回こそ勉強です。数学・理科の勉強法の基本は問題集の周回です。
⑦宿題を活用しよう、宿題を提出すること自体に意味はありません。
⑧長文系(英語長文、現代文、古文、漢文)の勉強法、「ただ読んで終わり」としないようにしましょう!
大学受験で成功するためにやるべきこと一覧
(4)学習計画の王道
(5)勉強法の王道
(6)思考力