☆解説授業はこちら→格助詞「が・の・より・にて・して・とて・を」の意味と注意点(同格の「の」、比喩の「の」、格助詞「より」の重要な意味、「をば」の訳し方を例文を使って解説しています)
(1)「が」
①意味
→主格(~が)、連体格(~の)、体言の代用(~のもの)
※「が」でも「の」と同じ用法で使うことがある。
②接続
→体言、または(準体法となっている)連体形
※準体法とは、連体形の後ろに体言を省略する文法のこと。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
(2)「の」
①意味
→主格(~が)、連体格(~の)、体言の代用(~のもの)、同格(~で)、比喩(~のように)
※「の」でも「が」と同じ用法で使うことがある。
②接続
→体言、または(準体法となっている)連体形
※準体法とは、連体形の後ろに体言を省略する文法のこと。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
③用法
- 「~体言+の+……連体形、」の形になっていたら同格の「の」。連体形の後ろに体言が省略されている(準体法という)。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
- 比喩の「の」は和歌の中(主に序詞につく)、または「例の+用言」(いつものように~)の形で使う。序詞についてはこちら→序詞の3つのパターン(「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む」「みかの原わきて流るるいづみ川いつみきとてか恋しかるらむ」「立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとしきかば今帰り来む」)
(3)「より」
①意味
→起点(~から)、比較の基準(~よりも)、手段(~で・~によって)、通過する場所(~を通って)、限定(~よりほかに)、即時(~やいなや)
②接続
→体言、または(準体法となっている)連体形
※準体法とは、連体形の後ろに体言を省略する文法のこと。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
(4)「にて」
①意味
→~で
②接続
→体言、または(準体法となっている)連体形
※準体法とは、連体形の後ろに体言を省略する文法のこと。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
(5)「して」
①意味
→~で、~を使って
②接続
→体言、または(準体法となっている)連体形
※準体法とは、連体形の後ろに体言を省略する文法のこと。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
(6)「とて」
①意味
→引用(~と言って、~と思って)
②接続
→体言に準ずる後に接続するが、会話文を引用する場合は「とて」の上に文末表現がくる。
(7)「を」
①意味
→~を
②接続
→体言、または(準体法となっている)連体形
※準体法とは、連体形の後ろに体言を省略する文法のこと。詳しくはこちら→古文でよく出てくる準体法とは何かについて解説します。
③用法
- 「をば」:格助詞「を」+係助詞「は」の濁音化、「~を」と訳せばよい。
- 「を」の識別に注意→間投助詞「や・を」(そもそも間投助詞とは何か、「を」の識別についても解説しています)
☆解説授業はこちら→格助詞「が・の・より・にて・して・とて・を」の意味と注意点(同格の「の」、比喩の「の」、格助詞「より」の重要な意味、「をば」の訳し方を例文を使って解説しています)
☆格助詞「が・の・より・にて・して・とて・を」の解説・テスト一覧
【助詞の解説授業一覧】
①係助詞「ぞ・なむ・や・か・こそ・は・も」の用法と係助詞を使った表現(係り結びの法則、結びの省略、結びの消去(消滅、流れ)についても解説しています)
②格助詞「が・の・より・にて・して・とて・を」の意味と注意点(同格の「の」、比喩の「の」、格助詞「より」の重要な意味、「をば」の訳し方を例文を使って解説しています)
③接続助詞「ば・を・に・が・ど・ども・と・とも・て・して・で・ものの・ものを・ものから・ものゆゑ」の接続と意味(「ば」の訳し分けについても例文を使って解説しています)
④副助詞「だに・すら・さへ・し・しも」の意味と注意点(添加と類推の違い、「だに」の最小限の限定の意味の使い方も解説しています)
⑤終助詞「ばや・なむ・てしが・にしが・てしがな・にしがな・もがな・がな・な・そ・か・かな・は・よ・かし・ぞ」の意味と注意点(願望、禁止、「な~そ」、詠嘆、念押し、「ぞかし」)
⑥間投助詞「や・を」(そもそも間投助詞とは何か、「を」の識別についても解説しています)
~参考~
☆助詞(係助詞・格助詞・接続助詞・副助詞・終助詞・間投助詞)一覧(意味・接続・用法)
☆助詞(係助詞・格助詞・接続助詞・副助詞・終助詞・間投助詞)解説・テスト一覧
☆古文文法の解説動画・授業動画一覧(基礎知識、用言、係り結びの法則、助動詞、助詞、識別、敬語、和歌、主体の判別)
☆古文文法のすべて(基礎知識、用言、係り結びの法則、助動詞、助詞、識別、敬語、和歌、主体の判別)
☆テーマ別に古文単語をまとめています→古文単語