反実仮想の助動詞「まし」文法事項テスト(問題と答え)【古文文法のすべて】

☆問題のみはこちら→反実仮想の助動詞「まし」文法事項テスト(問題)

☆解説授業はこちら→反実仮想の助動詞「まし」の意味と訳し分け(反実仮想・ためらいの意志・反実の願望の訳し分けについて解説しています)


①「まし」の活用を答えよ。

未然形連用形終止形連体形已然形命令形
ましか
ませ
ましましましか

②反実仮想の基本構文(もし~ならば……だろうに)を4つ答えよ。

→「~ましかば……まし」「~ませば……まし」「~せば……まし」「未然形+ば……まし」

③「まし」がためらいの意志の意味になるときはどのようなときか?

→反実仮想の構文がなくて、疑問語(「誰」「何」「いづれ」「いかに」「いかが」「や」「か」など)を伴うとき

④「まし」が反実の願望になるときはどのようなときか?

→反実仮想の構文がなく、疑問語もないとき

⑤「まし」の接続は?

→未然形接続
※「弱い助動詞」の分類。

⑥「~ましかば……まし」「~ませば……まし」の「ましか」と「ませ」を文法的に説明せよ。

→反実仮想の助動詞「まし」の未然形

⑦「~せば……まし」の「せ」を文法的に説明せよ。

→過去の助動詞「き」の未然形

⑧「未然形+ば……まし」の「ば」を文法的に説明せよ。

→順接仮定条件の接続助詞「ば」

⑨ためらいの意志はどのように現代語訳するか?

→~しようかなあ、~しようかしら

⑩反実の願望はどのように現代語訳するか?

→~ならいいのに、~ならよかったのに

⑪「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」を現代語訳せよ。(※「のどけし」は「のどかだ」という意味)

→もし世の中に全く桜がなかったならば、春の人々の心はのどかだろうに
※反実仮想の構文「~せば……まし」がある。

⑫「これに何を書かまし」を現代語訳せよ。

→これに何を書こうかなあ
※反実仮想の構文がなく、疑問語「何」があるので、ためらいの意志の意味になる。

⑬「尼にやならまし」を現代語訳せよ。

→尼になろうかな
※反実仮想の構文がなく、疑問語「や」があるので、ためらいの意志の意味になる。

⑭「桜花咲かまし」を現代語訳せよ。

→桜花が咲けばいいのに
※反実仮想の構文がなく、疑問語もないので、反実の願望の意味になる。


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