使役・尊敬の助動詞「す」「さす」「しむ」文法事項テスト(問題と答え)【古文文法のすべて】

☆問題のみはこちら→使役・尊敬の助動詞「す」「さす」「しむ」文法事項テスト(問題)

☆解説授業はこちら→使役・尊敬の助動詞「す・さす・しむ」の意味と訳し分け(二重敬語(最高敬語)についても解説しています)


①使役・尊敬の助動詞「す」の活用を答えよ。

未然形連用形終止形連体形已然形命令形
するすれせよ

※サ変ではなく、下二段型なので注意。(「せ・し・す・する・すれ・せよ」ではない!)

②「す」「さす」「しむ」が尊敬の意味になるときは、どのような形になるか?

→尊敬語を伴うとき(「せ給ふ」「させ給ふ」「しめ給ふ」などの形になる)
※二重敬語(最高敬語)といい、とても高い敬意を表す表現である。ただし、必ずしも天皇に使われるというわけではない。

③受身・尊敬・可能・自発の「る」「らる」が尊敬の意味になるときはどのようなときか?

→下に尊敬語を伴わないとき
※「れ給ふ」「られ給ふ」などの形になったら「れ」「られ」は尊敬の意味にはならない。

④「せ給ふ」「させ給ふ」「しめ給ふ」のとき、「す」「さす」「しむ」はどの意味になるか?

→使役と尊敬のどちらにもなることがある。

⑤「す」「さす」「しむ」の接続は?

→未然形接続

⑥「帝みづから文書かせ給ふ。」を現代語訳せよ。

→帝自らが、手紙をお書きなさる。
※「せ給ふ」と「す」の連用形「せ」に尊敬語がついているので、使役と尊敬のどちらの意味にもなる可能性があるが、「帝みづから」となっているので使役ではなく尊敬と判断する。

⑦「帝の大将に作らしめ給ひける詩、いとあはれ。」を現代語訳せよ。

→帝が大将に作らせなさった漢詩は、とてもしみじみと趣深い。
※「しめ給ひ」と「しむ」の連用形「しめ」に尊敬語がついているので、使役と尊敬のどちらの意味にもなる可能性があるが、「大将に」となっているので使役の意味であると判断する。
※ちなみに、古文における「詩」は漢詩を指すのが普通。


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