原子半径・イオン半径を決める2つの要素(電子殻の数と陽子の数)

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(2)解説授業の原稿

原子半径とイオン半径の大きさを決める2つの要素

原子半径とイオン半径の大きさは、電子殻の数と陽子の数という2つの要素によって決まっています。

電子殻の数

まずは電子殻の数についてですが、電子殻の数が多ければ多いほど、原子やイオンは大きくなります。

これは分かりやすいと思います。最外殻がK殻の原子よりもL殻の原子の方が大きく、最外殻がL殻の原子よりもM殻の原子の方が大きくなります。

陽子の数

続いて陽子の数についてですが、陽子の数は多ければ多いほど小さくなるので注意してください。

原子というものは、陽子と中性子で構成される原子核の周りを、電子が飛び回ってできています。

そして、原子核に含まれる陽子の数が多ければ多いほど周りで飛び回っている電子は、原子核に引きつけられることなります。そのため陽子の数が多ければ多いほど原子やイオンは大きくなるのです

例①:リチウム原子とナトリウム原子

例えばリチウム原子とナトリウム原子の原子半径を比べてみた場合、リチウム原子の最外殻がL殻なのに対し、ナトリウム原子の最外殻はM殻となります。

そのためナトリウム原子のほうが電子殻の数が多いため、ナトリウム原子の方が大きくなります

例②:リチウム原子とフッ素原子

続いてリチウム原子とフッ素原子の原子半径を比べてみます。

こちらはともに最外殻がL殻となるため、電子殻の数では比較できません。そのため、陽子の数で比べます。

原子番号は陽子の数のことなのでリチウムとフッ素を比べたら、フッ素の方が陽子の数が多くなります。そのためリチウムよりもフッ素の方が小さくなります。

例③:酸化物イオンとナトリウムイオン

酸化物イオンとナトリウムイオンのイオン半径の大きさを比べてみます。

イオンの場合は最外殻に注意してください。酸化物イオンもナトリウムイオンもともにネオンの電子配置となっているので最外殻はL殻となります。ナトリウム原子がM殻だったのに対し、ナトリウムイオンは最外殻の電子を放出して陽イオンとなっているので、L殻になっているのがポイントです。

よって、これらはともに電子殻の数が同じなので陽子の数で比較します。原子番号を見て、酸化物イオンは陽子の数が8個なのに対し、ナトリウムイオンは陽子の数が11個となっています。このためナトリウムイオンの方が小さくなります。

(3)解説授業の内容を復習しよう

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原子半径・イオン半径を決める2つの要素

第一イオン化エネルギー・電子親和力・電気陰性度の解説(周期表における大小関係も解説しています)

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(5)参考

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