(1)解説授業動画
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(2)解説授業の原稿
円順列の公式
まずは円順列の公式を確認します。
異なるn個を円形に並べたとき、その並べ方は(n-1)!となります。
例を使って円順列の公式の原理を確認
ではなぜ(n-1)!となるのでしょうか。それを例を使って確認してみます。
例えば、5人を円形に並べる場合その並べ方を考えてみます。
考え方①:1列に並べた後、回転したら一致するパターンで割る
5人を1列に並べる場合、その並べ方は5!となります。
しかし、円形に並べた場合、回転させて一致するものは同じ場合と考えるので、5人を円形に並べる場合は、このABCDEの並べ方に対して回転させて一致する場合が5通り存在します。1列に並べる5!ではこれらは区別しているので、円形にする場合は5!から回転させて一致する5通りで割らないといけません。
よって、5!/5=4!となり、答えは24通りとなります。
このように、1列に並べた場合から、回転したら一致するパターンを割るので、(n-1)!となります。
考え方②:1人を固定させてから並べる
また、もう1つ考え方があります。
それは円形に並べる場合、回転させると一致する場合が出てしまうので、1人を固定させることで、そもそも回転をさせないという考え方があります。
つまり今回で言えば、Aを1カ所に固定すると決めることで、Aはこの位置から動けなくなり、回転させることができなくなります。こうすれば回転による一致を考えなくてよくなります。
あとは、Aを抜いた4人を並べることで並べ方を求めることができるので、式が
(5-1)!=4!=24
となり、円順列を求めることができます。(5-1)!は5人のうちから固定させる1人を抜いて並べるという意味の式となります。
基本的に円順列の問題を解くときは、こちらの1人を固定させる考え方を使うことが多いです。
条件付きの円順列の問題の解法
それではこの円順列において、1つを固定するという考え方を具体的な問題を解きながら解説します。例えば
両親2人と子供4人の計6人を丸いテーブルに座らせます。
(ⅰ)両親が隣り合う場合、座らせ方は何通りとなるでしょうか。
(ⅱ)両親が向かい合う場合、座らせ方は何通りとなるでしょうか。
これらを1つを固定するという考え方で解いてみます。
(ⅰ)両親が隣り合う場合
1人のうち誰を固定させても解くことはできるのですが、条件が厳しい人を固定させると解きやすくなります。この例題では両親に条件が付いているので、両親のどちらかを固定させます。今回は母を固定させます。
そして残りの5人を、回転することがなくなった5席に座らせます。また、両親は隣り合わないといけないので、父親は母親の隣りの席のどちらかに座ることになります。そして母親と父親が座ったあと、残りの4席に子供を並べます。
そのため、式は
2×4!=48通り
のようになります。母親は固定させるので考えずに、
(父親の座り方が2通り)×(残りの4席に子供を座らせるので4!)
これを計算して48通り、これが(ⅰ)の答えになります。このように1人を固定させてあとは条件に合うように並べていくと答えが出ます。
(ⅱ)
まずは条件が付いている両親のどちらかを固定させます。今回は母親を固定させて座らせます。
そして次に父親を座らせます。今回は両親が向かい合わないといけないので、父親の座る位置は母親の向かいの席の1通りとなります。そして残りの4席に子供を並べます。
母親は固定させているので考えずに、
(父親の座る位置が1通り)×(4人の子供を残りの4席に並べるので4!)
これを計算して答えが1×4!=24通りとなります。
このように円順列の問題は1つを固定させることで回転を考えなくてよくなるので解きやすくなります。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)順列と組み合わせ(数学A)の解説一覧
②同じものを含む順列の原理(なぜ同じものの階乗で割るのか、最短経路)
⑦同じものを含むじゅず順列の問題の解法(じゅず順列の原理を理解しよう)
(5)確率(数学A)の解説一覧
②確率を理解する上で最も重要な問題(トランプの確率、数字と絵柄など2つの情報の扱い方)
③反復試行の確率の式の意味(なぜnCrをつけるのか、3つ以上の反復試行の確率の求め方についても解説しています)
④条件付き確率の原理を解説します!(条件付き確率の公式、条件付き確率が意味すること、条件付き確率の求め方の流れについても解説します)
(6)参考
☆順列と組み合わせ(数学A)の解説・授業・公式・演習問題一覧