正の約数の個数とその総和の求め方の原理を解説します!

(1)解説授業動画

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(2)解説授業の原稿

自然数の正の約数の個数とその総和の求め方の公式

自然数の正の約数の個数とその総和の求め方の公式は、

となります。

ちなみにp0やq0といった実数の0乗は1となります(数Ⅱの「指数」で学習します)。

756の正の約数の個数と正の約数の総和

実際に例を使って確認してみましょう。756の正の約数の個数と正の約数の総和を求めてみます。

まずは756を素因数分解します。すると、
756=22・33・7
となります。そのため、正の約数の個数は
(2+1)(3+1)(1+1)=24個

となります。

そして、その正の約数の総和は
(20+21+22)(30+31+32+33)(70+71)=2240

となります。

これらを求めるときに注意したいことは、正の約数の個数は2×3×1ではなく(2+1)(3+1)(1+1)であるということ、そして、総和は0乗を足すのを忘れないということ、この2点に注意しましょう。

正の約数の個数を求めることができる理由

それではなぜこのようにすることで、正の約数の個数とその総和を求めることができるのでしょうか。

この(2+1)つまり3が何を意味しているかというと、20, 21, 22といった22の約数の個数を意味しています。20も20=1なので22の約数となります。

また、(3+1)つまり4が意味していることは33の約数の個数です。こちらも30つまり1を含めて4つとなります。

同様に、(1+1)つまり2が意味することは71の約数の個数です。71の約数は70と71の2つとなります。

そして、756の約数は、

{20, 21, 22}から1つ選んだもの】×【{30, 31, 32, 33}から1つ選んだもの】×【{70, 71}から1つ選んだもの】

となります。

例えば{20, 21, 22}から21を選び、{30, 31, 32, 33}から32を選び、{70, 71}から70を選べば、2×3×1=18となり、18は756の約数です。この他にも20と30と70を選べば1となり、1は756の約数となります。あるいは22, 33, 71を選べば756となり、756は756の約数となります。

このように、それぞれから1つずつ選び、それを組み合わせることで756のすべての約数を表すことができ、その選び方は3通り、4通り、2通りとなるので、このような計算で正の約数の個数を求めることができるのです。

正の約数の総和を求めることができる理由

また、なぜ(20+21+22)(30+31+32+33)(70+71)のようにすることで正の約数の総和を求めることができるかは、この式を分配法則を使って展開してみると分かります。

分配法則を使ってこの式を展開してみると、

20×30×70+20×30×71+20×31×70+……+22×33×70+22×33×71

といったように、それぞれのカッコから1つずつ選んで組み合わせてできる24個の約数の足し算の式となります。それはまさに正の約数の総和となるので、このような計算で正の約数の総和を求めることができます。

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