「高砂の 尾上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・なし

②助動詞と助詞の文法的説明

・「に」は完了の助動詞の連用形

・「けり」は詠嘆の助動詞の終止形

・「ず」は打消しの助動詞の連用形

・「も」は係助詞

・「なむ」は他者への願望の終助詞(未然形接続)

③句切れ

・三句切れ

→「けり」は終止形

④現代語訳

高い山の峰の上桜が咲いたことだなあ。手前の里山の霞よ、あの桜が隠れてしまうから、どうか立たないでいてほしい。

⑤その他解説

・「高砂」:今回は高い山を表す言葉。歌枕の「高砂」(固有名詞)ではない。

・「尾の上」は峰の上の意味。

・「外山(とやま)」は人里に近い低い山のこと。里山。