「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・なし

②助動詞と助詞の文法的説明

・「ば」は順接確定条件(偶然条件)の接続助詞

・「なる」は存在の助動詞の連体形

・「し」は過去の助動詞の連体形

・「かも」は疑問の意味を含む詠嘆の終助詞

③句切れ

・句切れなし

④現代語訳

大空を仰いで遠く見渡すと、遥かに月が出ているが、あの月はきっと私の故郷の春日にある三笠の山に出ていた月と同じ月なのかなあ。

⑤その他解説

・「天の原」の「はら」は広大な平面を表す言葉。

・「ふりさけみれ」の「ふり」は強意を表す接頭語で、「さけ」は「離く(さく)」の連用形

・「春日」は奈良にある地名

「三笠の山」は春日神社の後方にある山