「夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 閨のひまさへ つれなかりけり」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・なし

②助動詞と助詞の文法的説明

・「は」は係助詞

・「で」は打消しの接続助詞

・「さへ」は添加の副助詞(~までも)

・「けり」は詠嘆の助動詞の終止形

③句切れ

・句切れなし

④現代語訳

一晩中恋しい人を思って悩んでいるこのごろは、なかなか夜も明けてくれず、光のささない寝室の隙間までもわたしに冷たく思えることだなあ。

⑤その他解説

・「ころ」はこの日だけでなく何日も思い悩んでいるということを表す。

・「ねやのひま」:「ねや」は寝室、「ひま」は隙間のこと。