(1)解説授業動画
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(2)解説授業の原稿
潜在仮定法の見分け方
潜在仮定法とは、if節を使わない仮定法のことです。
では、if節がない場合、どのようにして普通の文(直説法と言います)と仮定法の文を見分けるのでしょうか。
その見分け方のポイントは推量の助動詞の過去形を使っているかどうかという点です。つまり、文の中で would / could / might があった場合、その文は仮定法ではないか、と疑ってみてください。
will / can / mayには推量の意味があり、推量の意味の助動詞は過去形にした場合、過去の意味は持たずに弱い推量の意味を持つ、という点がポイントです。
つまり、弱い推量の would / could / might を使っている場合は、話し手は確信が持てていない状況なので、仮定法的にとらえることができるということなのです。
例文を使って潜在仮定法を確認
例文①:Living in this century, he would be a hero.
例文を使って確認してみましょう。
Living in this century, he would be a hero.
例えば、このような例文があったとします。
一見すると、if節を使っていない文章ですが、wouldという弱い推量の助動詞があります。このように弱い推量のwouldを見つけたら、この分詞構文の部分(Living in this century )を if節つまり条件節であるかのように訳します。
すると、訳が以下のようになります。
「もし彼が今世紀に生きていたら、彼は英雄になるだろう。」
このように、 if節がなくても、条件節として訳し、また、弱い推量で訳します。
例文②:A person of common sense could not have done such a thing.
A person of common sense could not have done such a thing.
この例文でも if節はありませんが、couldを使っています。これも弱い推量の助動詞なので、この文も仮定法的にとらえて、この主語の部分(A person of common sense)を条件節としてとらえて訳します。
また、have+p.p.を使っているので、仮定法過去完了として訳します。
「常識のある人なら、そのようなことは出来なかっただろう。」
といった訳なります。
例文③:I felt better; otherwise I would have had to go to the doctor.
I felt better; otherwise I would have had to go to the doctor.
この例文でもwouldが使われており、弱い推量の助動詞が使われているので、仮定法的にとらえてみます。
また、先ほどと同様に、have+p.p.を使っているので、仮定法過去完了となります。
さらに、otherwiseが「そうでなければ」といったような意味の接続副詞で、これが if節の代わりの条件を表す部分となっています。
「気分が良くなった。もしそうでなかったら、私は医者に行かなければいけなかっただろう。」
といった訳になります。
「would / could / mightを見たら仮定法を疑え」
というのは、主に2次試験の和訳問題で押さえておきたい考え方の一つです。ぜひ身に付けておいてください。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)仮定法(英文法)の解説一覧
①仮定法過去と仮定法過去完了は原理から理解しましょう!(仮定法過去で過去形を使う理由、仮定法過去完了で過去完了形を使う理由、助動詞の過去形を使う理由)
②混合型の仮定法の解説(「仮定法過去完了→仮定法過去」、「仮定法過去→仮定法過去完了」)
③as if節の時制に注意しよう(仮定法過去と仮定法過去完了のどちらを使うべきか)
④2つの仮定法未来(if S were to / if S should、if S shouldの訳し方、if S shouldの帰結節の特殊な点)
⑤潜在仮定法(if節のない仮定法)の見抜き方のポイントは、弱い推量の助動詞のwould, could, mightがあるかどうかです。
⑥仮定法現在とは何かの解説(that節の中でshould+動詞の原形または動詞の原形を使うとき、要求・命令・主張・提案の動詞の後のthat節、要求や願望の形容詞の後のthat節)
☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧
(5)参考
☆覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)
☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)