(1)解説授業動画
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(2)解説授業の原稿
じゅず順列の求め方
まずはじゅず順列の解き方を確認します。
ネックレスや首飾りの作り方が何通りあるかを求めるじゅず順列は、(n-1)!/2となります。この式は円順列で並べたものを2で割っているという意味です。具体的に問題を解いてこの式の意味を確認してみましょう。
例えば、異なる8つの宝石があり、これらを使って首飾りを作るとき、何種類の首飾りが作れるか求めてみます。まずは8つの宝石を円順列で並べて、そのあと2で割ります。
(8-1)!/2=2520
するとこの問題の答えは2520通りと求めることができます。
なぜ2で割る必要があるのか
では、なぜ2で割る必要があるのでしょうか。
例えば、下図の左のように8つの宝石を並べた場合と、下図の右のように8つの宝石を並べた場合があったとします。
円順列の場合は、この2つの場合は回転させても一致しないので区別します。
しかし、じゅず順列の場合は「裏返す」ということができるので、この2つの場合は裏返したときに一致するので区別してはいけません。
そのため、円順列で並べたとき、それぞれの場合に対して裏返して一致するものが1つずつ含まれているので、2で割らないといけないのです。
このようにじゅず順列は、「裏返して一致するものがあるので、割り算をしている」ということを意識しましょう。
同じものを含むじゅず順列の解法の手順
それでは、じゅず順列の原理が理解できたところで、同じものを含むじゅず順列の問題の解法を確認します。
同じものを含むじゅず順列の問題の解法の手順は以下のようになります。
①まずは円順列で並べます。
②そのあと、円順列で並べたものを、(ア)左右対称なものと(イ)左右対称でないものに分けます。
③そして、(ア)+(イ)/2をすることで同じものを含むじゅず順列を求めることができます。
ポイントは左右対称なものと左右対称でないものに分けて、2で割るのは左右対称でないものだけという点です。
実際に問題で確認してみましょう。
例題で同じものを含むじゅず順列の解法を確認
黒玉4個、青玉3個、赤玉1個でネックレスを作るとき、何種類のネックレスが作れるか求めてみましょう。
①まずは円順列で並べる
まずは円順列で並べます。
円順列の基本通り、1つを固定させて考えます。赤玉を固定して考えた場合、これらの円順列は以下のようになります。
7!/4!3!=35通り
それはなぜかと言うと、赤玉を固定させることで回転させて一致する場合を考えなくてよくなり、残り7か所に黒玉4個、青玉3個を並べればいいので、同じものを含む順列の考え方で式を作ることができるからです。
②左右対称なものと左右対称でないものに分ける
そして円順列で並べたら、次に左右対称なものと左右対称でないものに分けます。
今回この35通りのうち、左右対称なものは以下の3通りとなります。
今回の左右対称なものの数え方のポイントは、赤玉を固定したとして、青玉が奇数なので、青玉のうち1個が必ず赤玉の向かい合う位置に来ます。そして残りの青玉を上から順番に左右対称になるように並べるとしたら、この3通りとなります。
③左右対称なもの+左右対称でないもの/2
そして、この3通りは裏返したときに自分自身と一致します。それはつまり、自分を除いた34通りの中に裏返して一致するものは存在しないということになります。それゆえ左右対称なものは割り算をしてはいけません。
しかし、左右対称ではない残りの32通りは裏返したときに一致するものがそれぞれ1つずつ存在するので、2で割らないといけません。
よって、
3+32/2=19
答えはこれを計算して19通りとなります。
ポイントは、円順列に並べた後に、それを安易に2で割ってはいけないということです。そもそもじゅず順列は裏返して一致するものがあるから2で割るというのが原理です。そのため、裏返して一致するものがないものは2で割らないようにしましょう。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)順列と組み合わせ(数学A)の解説一覧
②同じものを含む順列の原理(なぜ同じものの階乗で割るのか、最短経路)
⑦同じものを含むじゅず順列の問題の解法(じゅず順列の原理を理解しよう)
(5)確率(数学A)の解説一覧
②確率を理解する上で最も重要な問題(トランプの確率、数字と絵柄など2つの情報の扱い方)
③反復試行の確率の式の意味(なぜnCrをつけるのか、3つ以上の反復試行の確率の求め方についても解説しています)
④条件付き確率の原理を解説します!(条件付き確率の公式、条件付き確率が意味すること、条件付き確率の求め方の流れについても解説します)
(6)参考
☆順列と組み合わせ(数学A)の解説・授業・公式・演習問題一覧