二次関数の決定

(1)例題

グラフが以下の条件を満たす2次関数を求めよ。

①頂点が(2, -1)で(1, -4)を通る。

②軸が直線 x=2で、2点(1, -6)、(−1, 2)を通る。

③3点(1, -8)、(2, -14)、(-3, 56)を通る。

④放物線 y=3x2を平行移動した曲線で、2点(-2, 0)、(3, 0)を通る。

(2)例題の答案

頂点が(2, -1)なので、求める2次関数は、
y=a(x-2)2-1
とおける。
このグラフが(1, -4)を通るので、
-4=a(1-2)2-1
よって a=-3
したがって、求める2次関数は、
y=-3(x-2)2-1 (y=-3x2+12x-13でもよい)

軸が直線 x=2なので、求める2次関数は、
y=a(x-2)2+q
とおける。
このグラフが、(1, -6)、(−1, 2)を通るので、
-6=a(1-2)2+q
2=a(−1-2)2+q
となり、これらを連立すると、a=1, q=−7
よって求める2次関数は、
y=(x-2)2-7 (y=x2−4x−3でもよい)

求める2次関数を、y=ax2+bx+cとおく。
このグラフが、3点(1, -8)、(2, -14)、(-3, 56)を通るので、
−8=a+b+c ・・・(ア)
−14=4a+2b+c ・・・(イ)
56=9a−3b+c ・・・(ウ)
(イ)-(ア)より、
-6=3a+b ・・・(エ)
(ウ)-(イ)より、
70=5a-5b ・・・(オ)
(エ)と(オ)を連立させて、
a=2, b=-12
これらを(ア)に代入して、c=2
したがって求める2次関数は、
y=2x2-12x+2

x軸との交点が(-2, 0)、(3, 0)なので、求める2次関数は、
y=a(x+2)(x-3)
とおける。
また、y=3x2を平行移動させているので、a=3
よって求める2次関数は、
y=3(x+2)(x-3)
=3x2-3x-18

(3)解法のポイント

与えられた条件から二次関数の式を求める問題は以下の3つの式を使い分けるのがポイントです。

使い分けとしては、

3点が与えられている→①

頂点や軸が与えられている→②

x軸との交点の座標が与えられている→③

です。特に②と③はaを忘れないように注意してください。

また、①のパターンでは3つの文字を連立させることが多いのですが、この3つの文字の連立方程式(連立三元一次方程式)を解く手順は、

ⅰ)3つのうちからペアを2つ作って、1つ文字を消去した式を2つ作る。

ⅱ)ⅰを連立させて、まず2つの文字の値を求め、最後に残りの1つを求める。

この手順となります。