(1)例題
下図のように水平な床があり、点Aと点Bの間はあらい面に、それ以外はなめらかな面になっている。左側のなめらかな面の上を等速度ですべってきた小物体が、時刻t=0sで点Aを通過し、その後、時刻tB〔s〕で点Bを通過した。小物体の速度v〔m/s〕と時刻t〔s〕の関係を縦軸をv、横軸をtとしてグラフをかけ。ただし、下図の右向きを速度の正の向きとし、あらい面と小物体との間の動摩擦係数は一定であるとする。また、横軸にtBは記入せよ。
(2019年センター試験本試物理基礎第1問問2)
(2)例題の答案
小物体がなめらかな面を運動するとき(t<0, tB<t)は、小物体は等速直線運動をする。
小物体があらい面を運動する時(0<t<tB)は、動摩擦力は一定であるから、等加速度直線運動をする。
よって、v-tグラフは以下のようになる。
(3)解法のポイント
力がはたらけば必ずその方向に加速度が生じます。
そのため、一定の力をかけ続ければ、一定の加速度を生じ、等加速度直線運動となります。
(4)必要な知識
①運動方程式
※F=0のとき、a=0となるので、力がつり合えば、その物体は静止または等速直線運動をする(慣性の法則)
(5)理解すべきこと
①v-tグラフで読み取るべきポイントを理解しましょう→等加速度直線運動の式の成り立ちと関係(v-tグラフの読み取り方、加速度・速度・変位の微分と積分の関係についても解説しています)
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②運動方程式は「力を加えるとその方向に加速度が生じる」という意味であることを理解しましょう→運動方程式の意味(力を加えるとその方向に加速度が生じる、放物運動・円運動・単振動を運動方程式で考える)
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③摩擦力は3つに分けて考えましょう→摩擦力は3種類あると考えましょう(静止摩擦力、最大摩擦力、動摩擦力)
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(6)参考
☆平面内の運動の勉強法はこちら→平面内の運動
☆力学の勉強法はこちら→力学の勉強法