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(1)メモの取り方について
勉強の目的は「自分でできるようになること」なのですが、そのためにはメモをとって学んだことを残さないといけません。それゆえメモを取る能力は、勉強においてとても重要な能力です。
しかし、僕が教えてきた生徒のほとんどが、最初はメモを取ろうとすらしません。そのため、僕は生徒に、まずメモの取り方教えるところから始めます。
メモを取る能力は勉強には欠かせない能力であるのに、あまり浸透していないというところに大きな危機感を感じます。ぜひ今回の解説で効率の良いメモの取り方を学んでください。
(2)メモを取る目的
「自分で復習できるように学んだことを残すこと」がメモの目的です。あくまでメモを取るということは、自分でできるようになるための行動となっていなければいけません。
そのため、「先生に言われたから、メモを取ったりノートを取ったりする」という意識ではいけませんし、「自分で復習できるように学んだことを残す」という目的意識も持たずに、ただ板書をノートに写すだけも意味はありません。
あくまで自分のためにメモを残すようにしましょう。
(3)何をメモするべきか
授業や解説などで学んだこと、あるいは授業や先生の話を聞いていてわからなかったこと、そして自分でできるようになりたいと思うことなど、「自分が必要だと思うこと」をメモするようにしましょう。
とにかく人に言われたからではなく、自分のために自分が必要なものをメモするようにしましょう。
また、教科書や参考書に書いてあることをそのまま写すことに意味はありません。なぜなら教科書や参考書に書いてあるのなら教科書や参考書を読めばいいのであって、わざわざメモする必要はないからです。
教科書や参考書の重要な部分に印を付けたり、補足説明を書いたりしましょう。あるいは、教科書や参考書の記述をそのまま写したりするのではなく、自分がわかりやすいようにまとめるといったようにしましょう。
- 参考:体系的にまとめよう
☆補足①:疑問点には全てチェックする
学習を意味のあるものにするためには、
- 見る場所にメモを取る
- 復習のルールを決める
- 疑問や質問を見つけ、それを解決する(調べる、質問する)
この3つが必要になります。
「1.見る場所にメモを取る」については、この記事で解説していますが、そのついでに、「3.疑問や質問を見つけ、それを解決する」のために「疑問点や分からないことには全てチェックをする」をしましょう。
とにかく「全ての」疑問点や分からないことにチェックをつけましょう。
かなり多くの人が、分からないことをそのままにしています。あるいは、疑問点に対して見て見ぬふりをしています。
「なぜそうなるのか?」「これは何なのか?」この2つを見落とさないことが重要です。どんな些細なことでも「なぜ」「なに」を見つけたら、必ず全てチェックしておきましょう。
☆補足②:情報の切り抜きに注意
メモをするときに注意したいのが、情報を切り抜くことによって、必要な情報まで削ぎ落としてしまうことです。
これは、多くの生徒がやってしまうことです。
「メモをしたものの何をメモしているのか分からない」「メモを見ても、そのときに教わったことが思い出せない」
このような状況になっている場合は、情報の切り抜きに失敗しています。
例えば、100の情報価値があるものを20の価値にしてメモするのではなく(80の価値を削ぎ落としてしまう)、100の情報価値を保ったまま、記述の分量を減らしてメモをすることが理想です。
記述の分量の減らし方の工夫としては(5)を参考にしてください。
慣れないうちは、変に切り抜こうとせず、まずは「先生が話したことを全て残すようにしよう」という意識でメモをするようにしてください。(ただし必ず(5)の工夫をするようにしてください。)
(4)どこにメモをするべきか
実はこれがかなり重要なのですが、一番軽視されているポイントです。
まず、メモをする場所の原則は、「復習をするときに見る場所にメモをする」ということです。
例えば①教科書や参考書に直接書き込む、あるいは、②問題集の解説に書き込む、この2つがおすすめです。この2つをしておけば復習するときや、調べたりするときにメモが自然と目に入り、そのときに学んだことなどが思い出されて効率のよい学習となります。
また、多くの人はノートにメモをすると思います。これは人によって効率が良くなったり悪くなったりします。復習をするときにノートを見る習慣がある人は、効率の良いメモとなりますが、復習するときにあまりノートを見ない人は、ノートにメモを取る意味がありません。
僕はノートにメモをすることはお勧めしません。僕が教えてきた中で、ほとんどの生徒がノートを見ながら復習をしていないからです。あるいは、古いノートを捨ててしまうという人も多いです。一つの教科に対して複数のノートを作ることが多く、メモが分散してしまうのも効率が悪いです。メモはなるべく繰り返し見るものに集めるようにしましょう。
いずれにしても、大事なことは「復習をするときに見る場所にメモする」ことであって、復習するときに見ない場所にメモをしても意味がありません。
☆補足③:教科書や参考書であっても見ないものであれば、メモしても意味はない
教科書や参考書にメモを直接書き込むことを推奨していますが、普段見ない教科書や参考書にメモを残すことに意味はありません。
この記事をよく読めば分かることではありますが、一応補足しておきます。
また、普段見ない、あるいは、見ることがなくなった教科書や参考書から、復習するときに見る教科書や参考書へメモや必要なことを写し替えるのは、よい勉強になります。詳しくは、こちらを参考にしてください→メモの再整理やノートの再整理はよい勉強になります!
☆補足④:定期的にメモの再整理をしてみるとよい
補足③でも書きましたが、見ないもの、あるいは、見なくなったものに残っているメモは、必要なものだけ、今現在見るものにメモし直すようにすると、メモが集約されて効率よく学習ができます。
また、メモを再整理すること自体にも、高い学習効果があるので、ぜひやってみてください。
- 詳しくはこちら→メモの再整理やノートの再整理はよい勉強になります!
(5)メモを取るときの工夫
メモを取るときの工夫をいくつかご紹介します。
①矢印や記号などを使って効率よくメモをとりましょう。
例えば、因果関係があるときは→を使ったり、対比したいときは↔を使ったり、あるいは㊤や㊦といった記号を使ってみましょう。
また、日本語よりも英語の方が画数が少ないことが多いので、orやbutなど簡単な英語を混ぜてみるのも良いです。
さらに、<や>といった数学の記号も活用してみましょう。
②色分けをしてみるとメモが見やすくなります。
その際使うのは、赤青黒の3色ペンまたは赤青黒緑の4色ペンなどがおすすめです。重要な部分を強調したり、あるいは、色を使って分類したりするときに使いましょう。
ただし注意点として、無駄にカラフルにしたり、時間をかけて色分けしたりするのは効率が悪いのでやめましょう。
あくまでメモは自分のために取るものであり、自分がわかれば良いので、自分なりのルールをつくって工夫してみましょう。
いかがだったでしょうか。今後はこれらに注意してメモを取るようにしてください。
~参考~
☆【大学受験で成功するための100か条】大学受験で成功するためにやらなければいけないことを100個にまとめました!
☆解説動画・授業動画一覧(英語・数学・国語・理科・社会・小論文・勉強法)
勉強法の基本
①学んだこと、分析したこと、調べたことなどは全て、復習できる形に残す。
③周回をする問題集などには、△や×に相当するマークをつける。
・紙の辞書と電子辞書(スマホ)のどちらを使うべきか。それぞれのメリットとデメリットについても解説します!
大学受験で成功するためにやるべきこと一覧
(4)学習計画の王道
(5)勉強法の王道
(6)思考力