(1)例題
y=-3x4+16x3-18x2-5の極値を求め、そのグラフの概形をかけ。
(2)例題の答案
y’=-12x3+48x2-36x=-12x(x2-4x+3)=-12x(x-1)(x-3)
y’=0とすると、x=0, 1, 3
よってyの増減表は以下の通りになる。
x | … | 0 | … | 1 | … | 3 | … |
y’ | + | 0 | - | 0 | + | 0 | - |
y | ↗ | 極大 -5 | ↘ | 極小 -10 | ↗ | 極大 22 | ↘ |
よって、x=0で極大値-5、x=1で極小値-10、x=3で極大値22
グラフは下図のようになる。
(3)解法のポイント
基本的な解法の流れは3次関数のグラフと同様です。
→3次関数のグラフ(増減表と極値)
ただし、4次関数の場合は、導関数が3次関数となるので極値が最大で3つ出る可能性があるということは知っておきましょう。
以下にグラフのかき方をまとめています(3次関数のグラフのかき方と同じ)
①導関数f'(x)を求める(微分をする)
②y=f'(x)のグラフをかき、y=f'(x)とx軸との交点、y=f'(x)のグラフが正(x軸より上)あるいは負(x軸より下)になっている場所を確認する。
※y=f'(x)とx軸との交点の座標を出すために、f'(x)=0の方程式を解く
③増減表をかく。
④増減表をもとにグラフをかく。
この手順です。
②についての注意点は、
「y’=~~=0なので、x=~~」
といった答案の書き方はしてはいけないということです。
y’やf'(x)は導関数なので、これ自体を解いてxの値を求めることはできません(方程式ではありません)
そのため、もし導関数y=f'(x)とx軸の交点を求めたいのであれば、
「y’=0とすると~~」や「f'(x)=0とすると~~」
といった書き方にしないといけません。
③についての注意点は、
ⅰ)導関数f'(x)>0のとき(導関数のグラフがx軸よりも上にあるとき)→y=f(x)は増加する。
ⅱ)導関数f'(x)<0のとき(導関数のグラフがx軸よりも下にあるとき)→y=f(x)は減少する。
ⅲ)導関数f'(x)=0のとき(導関数のグラフとx軸が交わるとき)→y=f(x)は増加も減少もしない。
という対応を、導関数と元の関数はするのということを理解しましょう。
また、極値は増加と減少が変わる場所のことを言います。増加から減少に変わる場合は極大値、減少から増加に変わる場合は極小値といいます。
そのため、極値であればf'(x)=0となります。
ただし、逆の「f'(x)=0ならば極値である」は偽です。
※反例:導関数y=f'(x)がx軸と接するとき(このとき、元の関数f(x)の傾きは0になる瞬間はあるが、その前後では増加→傾き0→増加、または、減少→傾き0→減少となっているので、極値を持つとは言えない)
(4)理解すべきこと
①導関数とは何かを理解しましょう→導関数とは何か解説動画(導関数と微分係数を区別しよう、導関数と関数の増減との関係、増減表の正しい作り方)
②極値とは何かを理解しましょう→極値をもつ条件解説動画(そもそも極値とは何か、「f'(α)=0ならばx=αで極値をもつ」は偽である理由、極値の条件から係数を決定する問題で逆の確認(十分性の確認)をしないといけない理由も解説しています)