(1)例題
図aのように、帯電していない不導体(絶縁体)に、正に帯電した棒を近づけると、(ア)のため不導体と棒の間に(イ)がはたらく。
図bのように、帯電していない導体A, Bを接触させ、正に帯電した棒を近づけると、(ウ)のため導体Bと棒の間には(エ)がはたらく。次に、図cのように棒を近づけたまま、導体A, Bを周囲との電荷の出入りが無いようにして話した後、棒を取り除き、図dのように導体A, Bも互いに十分遠ざける。このとき導体Aは(オ)に帯電している。
(ア)~(オ)に入る語句を答えよ。
(2016年センター試験本試物理第1問問2改)
(2)例題の答案
ア:誘電分極、イ:引力、ウ:静電誘導、エ:引力、オ:正
(3)解法のポイント
誘電分極とは、不導体に帯電体を近づけたとき、不導体の帯電体側に異符号の、反対側に同符号の電荷が生じることです。
また、静電誘導とは、導体に帯電体を近づけると、静電気力により導体の帯電体側に異符号の、反対側に同符号の電荷が生じることです。
誘電分極は、不導体を構成する原子や分子が持っている電子の位置が動くことで生じ(電子が不導体内を移動しているわけではない)
静電誘導は、導体内の自由電子が移動することによって生じます。
この2つをしっかり区別しましょう。
(4)理解すべきこと