関係詞を使うときに守らないといけないルール(関係代名詞、関係副詞、前置詞+関係代名詞、関係詞とは何か、先行詞についても解説しています)【英文法のすべて】

(1)解説授業動画

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(2)解説授業の原稿

今回は関係詞を考えるときのポイントについて解説します。

5種類の関係詞

どの関係詞を使うかを考えるときには2つのポイントがあるのですが、その解説をする前にまず、関係詞にはどのようなものがあるか確認します。

関係詞は大きく5つの種類に分けられます。

①関係代名詞

まず1つ目が関係代名詞です。関係代名詞は、who, which, that, whatの4つがあります。

これらは代名詞の働きもするので、主格ー所有ー目的格の3つの格があります。主格ー所有格ー目的格とは、Iーmyーmeやheーhisーhimと対応します。

whoはwhoーwhoseーwhomと活用し、whichはwhichーwhoseーwhichと活用します。whoの目的格のwhomは現在ではあまり使われておらず、whomにすべきところもwhoとしている場合があります。ただ正式な文法では目的格の場合は、whomとします。

また、thatはthatー×ーthatと活用し、whatはwhatー×ーwhatと活用し、所有格がありません。

②関係副詞

続いて関係副詞ですが、関係副詞は、when, where, why, howの4つです。

③関係形容詞

さらに、関係形容詞というものもあります。関係形容詞はwhatとwhichの2つです。

④疑似関係代名詞

また、疑似関係代名詞というものがあります。疑似関係代名詞には、as, but, thanの3つがあります。

これらは本来関係代名詞ではありませんが、関係代名詞のように使われることがあります。そのため「疑似」関係代名詞と呼ばれています。

⑤複合関係詞

最後に、複合関係詞です。これは関係代名詞や関係副詞にeverがついたものです。thatとwhyには複合関係詞はありません。

これで関係詞は全部です。今回は関係代名詞のwho, which, thatと関係副詞について解説します。その他の関係詞については別の動画で解説します。

先行詞

それでは、まず1つ目のポイントを確認します。1つ目のポイントは、それぞれの関係詞がどのような先行詞に続くのかということです。

先行詞とは関係詞節が修飾する名詞である

先行詞とは、関係詞節が修飾する名詞のことです。関係詞節とは何かについては、この後例文を使って確認します。

この先行詞の定義を正しく理解していない人が多いので、必ず「先行詞とは、関係詞節が修飾する名詞である」と理解するようにしましょう。

つまり、関係詞節は先行詞という名詞を修飾しているので、関係詞節は形容詞節となります。関係詞が関係代名詞であっても関係副詞であっても、関係詞節は形容詞節になるので注意しましょう。

who, which, thatの先行詞

それでは、まずはwho, which, thatの関係代名詞がどのような先行詞に続くのか確認します。

whoは人を先行詞にとり、whichは物を先行詞にとります。

そして、thatは人と物のどちらでも先行詞にとることができます。つまり、thatはwhoとwhichの代わり、あるいは、whomとwhichの代わりであると考えることができます。

また、動物は文法的には物に分類されますが、場合によっては人として扱うこともあります。

関係副詞の先行詞

続いて、関係副詞がどのような先行詞をとるのか確認します。

whenは時を表す言葉を先行詞にとり、whereは場所を表す言葉を先行詞にとります。whyの先行詞となれるのは、the reasonあるいはa reasonだけです。そして、howの先行詞になれるのは、the wayだけです。

ただし、関係副詞のhowには注意しないといけないことがあり、the way howのように先行詞と関係詞のどちらも書かれることはないということです。関係副詞のhowが省略されて、the wayだけとなるか、先行詞のthe wayが省略されてhowだけとなるかのどちらかになります。

また、howの先行詞だけでなく、whenやwhereやwhyの先行詞も省略されることがあるので、注意しましょう。

以上が先行詞について知っておかないといけないことです。

例文を使って2つのポイントを確認

それでは、どの関係詞を使うかを考えるときの2つのポイントを例文を使って確認します。

まず1つ目のポイントは、先ほど確認した「先行詞は何か」ということです。先行詞が何になるかによって、使うことができる関係詞を絞り込むことができます。

そして2つ目のポイントは、「関係詞節で先行詞が、どのような形で省略されているか」ということです。関係詞で間違えてしまう人の多くは、この2つ目のポイントを理解していません。

それでは、例文で確認してみます。

This is the house (  ) I visited yesterday.

This is the house (  ) I lived five years ago.

この2つの例文の(  )に入る1語の関係を考えてみましょう。

上の例文にはwhichまたはthatが入ります。下の例文にはwhereが入ります。

なぜ上の例文には関係代名詞のwhichまたはthatなのか、あるいは、なぜ下の例文には関係副詞のwhereなのか、さらには、上の例文は先行詞が場所なのに関係副詞のwhereを使えない理由、あるいは、下の例文では先行詞が物なのに関係代名詞のwhichを使えない理由、それぞれを説明することができるでしょうか。

まず確認したいのは、関係詞を含むかたまりのことを関係詞節といいます。そして、関係詞節は先行詞つまり名詞を修飾しているので、形容詞節となります。

ポイント1:先行詞

それでは、まず1つ目のポイントである先行詞を確認します。

今回、先行詞はthe houseなので、物でもあり、場所を表す名詞でもあります。そのため、関係詞の候補としては、which, that, whereということになります。

ポイント2:関係詞節で先行詞が、どのような形で省略されているか

そして、次に関係詞節の中を見ます。すると必ず先行詞が省略されている文になっています。そこで、関係詞よりも後ろの部分で先行詞がどこでどのような形で省略されているか確認します。

上の例文では、the houseがvisitedの後ろに省略されています。それに対して下の例文では、in the houseがlivedの後ろに省略されています。

なぜこれらが省略されているのが分かるのかというと、ポイントはvisitとliveという動詞です。visitは他動詞で、liveは自動詞です。

他動詞とは後ろに目的語が来ないといけない動詞のことです。そのため、I visited yesterdayだと、yesterdayが副詞なので、visitedの目的語がないということが分かります。よって関係詞よりも後ろの部分では、目的語の位置に名詞が省略されていると判断することができます。

それに対してliveは自動詞なので、後ろに目的語を書いてはいけません。そのため、liveの後ろにthe houseだけ、つまり名詞が省略されているということにはならず、inなどの前置詞をつけて副詞句として省略されていると判断することができます。

したがって、上の例文では関係詞よりも後ろの部分で名詞の目的格が省略されているので、使うことができる関係詞は、関係代名詞の目的格になります。

それに対して下の例文では、関係詞よりも後ろの文で省略されているのが副詞句なので、使うことができる関係詞は、関係副詞となります。

このように、どの関係詞を使うのかを決めるのは、関係詞よりも後ろの文で省略されているものの品詞と格に対応しないといけないのです。これが関係詞のルールです。

そのため、先行詞が場所だからいつでもwhereが使える、あるいは、先行詞が物だからいつでもwhichまたはthatが使えると考えてはいけません。先行詞を見ただけでは、使える関係詞を絞り込むことしかできないので、何を使うかを確定させるためには、関係詞節で何がどのような形で省略されているかを確認しないといけません。

前置詞+関係代名詞

また、下の例文について補足しておくと、答えを2語にしてもいいのであれば、in whichも答えになります。

これはどのように考えるのかというと、the houseは前置詞の後ろにあるので、名詞の目的格であり、前置詞を残してthe houseだけを関係詞に変えると、このようにin whichとなります。このwhichは関係代名詞の目的格となります。

このように、前置詞+関係代名詞とすることもできます。

ただし、関係代名詞のthatは前置詞の後ろに書けないので注意しましょう。

いかがだったでしょうか。このように関係詞は関係詞よりも後ろの文で省略されているものの品詞と格に必ず対応するということを理解していないと、関係詞を使うときに間違えてしまいます。英作文をするときに関係詞で間違えてしまう人がとても多いので、特に注意しましょう。

(3)解説授業の内容を復習しよう

関係詞の基本、どの関係詞を使うのか

(4)関係詞(英文法)の解説一覧

関係詞を使うときに守らないといけないルール(関係代名詞、関係副詞、前置詞+関係代名詞、関係詞とは何か、先行詞についても解説しています)

どの関係詞を使うのかを確実にマスターしよう!(関係代名詞、関係副詞、前置詞+関係代名詞、That is why、This is howについても解説しています)

関係代名詞thatを使うことが好まれる場合(関係代名詞thatの特別用法)と関係代名詞thatが使えない場合を解説します!

関係詞の非制限用法の訳し方のポイント(制限用法と非制限用法の違い、関係詞節が挿入されているとき、先行詞が文のときの関係詞whichについても解説しています)

☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧

(5)参考

関係詞(英文法)の解説・授業・確認テスト一覧

英文法の解説動画・授業動画一覧

英文法確認テスト一覧

覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)

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