☆問題のみはこちら→酸化物の反応の化学反応式一覧(問題)
①酸化カルシウムを水に加える。
CaO + H2O → Ca(OH)2
※両性金属以外の金属元素の酸化物は塩基性酸化物(水に溶かすと塩基となる酸化物)である。
※CaOは生石灰、Ca(OH)2は消石灰とも呼ばれる。
※この反応はアンモニアソーダ法の過程の1つ。
※この反応は多量の熱を発生させる。
②酸化銅に希硫酸を加える。
CuO + H2SO4 → CuSO4 + H2O
※両性金属以外の金属元素の酸化物は塩基性酸化物(酸と反応する酸化物)である。
③酸化カルシウムと二酸化炭素との反応
CaO + CO2 → CaCO3
※両性金属以外の金属元素の酸化物は塩基性酸化物(酸と反応する酸化物)である。
④酸化アルミニウムと塩酸の反応
Al2O3 + HCl → 2AlCl3 + 3H2O
※アルミニウムは両性金属なので、その酸化物は酸とも塩基とも反応する。
※両性金属は、Al, Zn, Sn, Pbの4つ(「ああすんなり」という語呂合わせが有名)
⑤酸化アルミニウムと水酸化ナトリウムの反応
Al2O3 + 2NaOH +3H2O → 2Na[Al(OH)4]
※アルミニウムは両性金属なので、その酸化物は酸とも塩基とも反応する。
※両性金属は、Al, Zn, Sn, Pbの4つ(「ああすんなり」という語呂合わせが有名)
※両性酸化物が塩基と反応するのは、OH-と錯イオンを形成するからである。
⑥二酸化炭素を水に溶かす。
CO2 + H2O → H2CO3
※非金属元素の酸化物は酸性酸化物(水に溶かすと酸となる酸化物)である。
⑦二酸化硫黄を水に溶かす。
SO2 + H2O → H2SO3
※硫酸(H2SO4)ではなく、亜硫酸(H2SO3)になることに注意。
⑧三酸化硫黄を水に溶かす。
SO3 + H2O → H2SO4
※接触法(硫酸の工業的製法)の三段階目の反応である。
⑨十酸化四リンを水に溶かす。
P4O10 + 6H2O → 4H3PO4
※リン酸(H3PO4)は3価の酸で、弱酸と強酸の中間ぐらいの強さの酸なので中酸と呼ばれることがある(分類上は弱酸)。
⑩二酸化窒素を温水に溶かす。
3NO2 + H2O → 2HNO3 + NO
※オストワルト法(硝酸の工業的製法)の三段階目の反応である。
⑪二酸化窒素を冷水に溶かす。
3NO2 + H2O → HNO3 + HNO2
※亜硝酸(HNO2)は不安定な酸である。
⑫石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に二酸化炭素を通じる。
Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3+ H2O
※非金属元素の酸化物は酸性酸化物(塩基と反応する酸化物)である。
※二酸化炭素の検出方法で、白濁する。
※白濁の正体は炭酸カルシウムの沈殿である。アルカリ金属以外の炭酸塩(アルカリ土類金属含む)は水に難溶で、沈殿しやすい。
⑬白濁した後も、石灰水に二酸化炭素を通じ続ける。
CaCO3 + CO2 + H2O → Ca(HCO3)2
※石灰水に二酸化炭素を通じると白濁するが、その後もさらに通じ続けると白濁が消える。これは、炭酸カルシウム(CaCO3)が、炭酸水素カルシウム(Ca(HCO3)2)へと変化したためである。
※アルカリ金属以外の炭酸塩(アルカリ土類金属含む)は水に難溶で沈殿しやすいのに対し、炭酸水素塩は基本的に水に溶けやすい。
※この反応によって、鍾乳洞が形成されている。
※この反応は弱酸遊離反応である。
⑭酸化カルシウムと二酸化ケイ素を混ぜて加熱する。
CaO + SiO2 → CaSiO3
※鉄の製造過程で、鉄鉱石中の不純物であるSiO2は、この反応によりスラグとなる。
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~参考~
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