正弦波のy-xグラフ

(1)例題

x軸に沿って伝わる正弦波を考える。下図の実線は時刻0sにおける波形を表し、破線は時刻0.2sにおける波形を表している。ただし、時刻0sから0.2sの間、位置x=0mでの媒質の変化yは単調に増加した。

①この波の速度を求めよ。ただし、x軸の正の向きを速度の正の向きとする。

②この波の周期を求めよ。

(2015年センター試験本試物理基礎第2問A)

(2)答案

①位置x=0での媒質の変位yが単調に増加するから、この波はx軸の負の向きに進むことがわかる。波は、実線の状態から破線の状態になるまでの時間0.2sの間にx軸の負の向きに距離1m進むから、速度v〔m/s〕は
v=-1÷0.2=-5〔m/s〕

②図より、この波の波長は12mである。波の周期をT〔s〕とすると、波の式より 
│-5│=12/T
∴ T=2.4〔s〕

(3)解法のポイント

波は必ず右に進むものと決めつけないようにしましょう。今回のように、波がx軸の負の向きに進む場合もあります。

(4)必要な知識

①波の基本式

(5)理解すべきこと

波の正体は媒質の単振動である(y-xグラフとy-tグラフ、縦波についても解説しています)