二重根号の外し方とその理由

(1)解説授業動画

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(2)解説授業の原稿

二重根号の外し方

√(ルート)の中に√があるものを二重根号と呼びます。

二重根号となっているものは、√を1つにすることができます。

そのやり方は2つあり、中の√の前が+のときと、-のときの2つの外し方があります。

a, bがともに正のとき、√の中が

和+2√積

の形にできれば、二重根号を外すことができ、a, bがともに正で、bよりもaが大きいとき、√の中が

和-2√積

の形にできれば、二重根号を外すことができます。

ポイントは、中の√の前を2にしておくということです。このような形を作ることができれば、二重根号を外して√が1つの形にすることができます。

なぜ二重根号が外れるのか

ちなみに、なぜこのような形にできれば、二重根号を外すことができるかというと、√a+√bを2乗してみるとa+b+2√abとなり、この等式の両辺に√をつけてみると、(ⅰ)の式となり、同様に、√a-√bを2乗したらa+b-2√abとなり、この等式の両辺に√をつけてみると、(ⅱ)の式となるからです。

例題(1)

それでは具体的に例題で確認してみます。

このような問題があったとき、これら二重根号を外してみます。

まずは、√の中の√の前の数字が2になっていることを確認します。(1)は元々、2になっているので、もうこのまま外すことができます。

足して9、かけて14となる2つの整数を考えると、7+2が9で、7×2が14なので、

となります。

例題(2)

次に(2)ですが、こちらは中の√の前の数字が2になっていません。そういった場合は、中の√の前の数字を2として、√の中を2×4つまり8とします。

こうすることで、中の√の前が2になったので、この二重根号を外すことができ、足して6、かけて8となる数字を考えて、4+2が6で、4×2が8なので、

となります。符号がマイナスのときは、

(大きいもの)-(小さいもの)

になるように注意しましょう。

例題(3)

次に(3)でも二重根号を外してみます。

今回も中の√の前が2となっていません。こういった場合は、中の√の前が2となるように式変形します。

このように、√84を2√21とすることで中の√の前を2とします。そして、中の√の前が2となったので、足して10、かけて21となる数字を考えて、7+3が10で、7×3が21なので、

となります。

例題(4)

最後に(4)でも、二重根号を外してみます。

今回も中の√の前の数字が2となっていません。更に√15は先ほどのように2を外に出すこともできません。

こういった場合はどうしたらよいかというと、√2を分母とした分数にします。√2を分母 とした場合、分子にも√2を掛けないといけません。つまり分子は、

となります。ここで√30としないように注意してください。

そして、中の√の前の数字が2となったので、足して8、かけて15となる数字を考えて、5+3が8、5×3が15なので、分子は√5+√3となります。

分母が無理数なので、分母と分子に√2をかけて有理化します。すると、答えが

となります。

(3)解説授業の内容を復習しよう

二重根号

(4)実数(数学Ⅰ)の解説一覧

数の分類一覧(複素数、実数、有理数、無理数、整数、自然数、素数)

根号(ルート)の中に2乗があるときの対処法(根号(ルート)は「正の平方根」という意味です)

二重根号の外し方とその理由

根号や虚数単位iを含む式を代入して式の値を求める問題の解法(次数下げ)
※虚数を習っていない場合は、後半を飛ばしてください。

数学で守らないといけないルール(文字で割るときの注意点、係数に文字を含む方程式の解法、係数に文字を含む不等式の解法)

(5)参考

実数(数学Ⅰ)の解説・授業・公式・演習問題一覧

数学Ⅰの解説動画・授業動画一覧

数学Ⅰ公式一覧

数学Ⅰの解説・授業・公式・演習問題一覧

数学の解説動画・授業動画一覧(Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ)

数学公式一覧(Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ)

数学の解説・授業・公式・演習問題一覧(Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ)

数学典型パターン一覧(Ⅰ・A・Ⅱ・B・Ⅲ)

数学の語呂合わせ

数学学習に必要な参考書・問題集