(1)例題
x>0のとき、
x3+16≧12x
が成り立つことを証明せよ。
(2)例題の答案
f(x)=x3-12x+16とすると
f'(x)=3x2-12=3(x+2)(x-2)
f'(x)=0とすると、x=±2
よって、x=0におけるf(x)の増減表は下のようになる。
x | 0 | … | 2 | … |
f'(x) | - | 0 | + | |
f(x) | ↘ | 0 | ↗ |
ゆえに、x>0のとき、f(x)は
x=2で最小値0をとる。
よって、x>0のときf(x)≧0
したがって、x3+16≧12x
(3)解法のポイント
まず不等式の証明の基本として、
(左辺)-(右辺)
を考えましょう。
また、不等式の証明をする際の式変形の方針は4つあります。
ⅰ)因数分解
ⅱ)平方完成
ⅲ)相加平均・相乗平均の大小関係
ⅳ)微分して増減表をかく
今回は、ⅳを利用します。
ⅳの流れとして、
①f(x)=(左辺)-(右辺)とおく。
②f(x)の増減表をかく
③xの範囲におけるf(x)の最小値を確認する
④xの範囲におけるf(x)の最小値が0以上(0より大きい)であれば証明完了
という流れになります。
(4)理解すべきこと
導関数とは何かを理解しましょう→導関数とは何か(導関数と微分係数を区別しよう、導関数と関数の増減との関係、増減表の正しい作り方)
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