「立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む」の解説

①枕詞・序詞・掛詞

・「いなば」は「往なば」と「因幡」を掛けている

・「まつ」が「松」と「待つ」を掛けている

・「いなばの山の嶺におふる」が「まつ」を導く序詞

②助動詞と助詞の文法的説明

・「し」は副助詞(訳さない)

・「ば」は順接確定条件(理由)の接続助詞

・「む」は意志の助動詞の終止形

③句切れ

・句切れなし

④現代語訳

私はあなたと別れて因幡の国へ行くが、その因幡の山の峰に生えている松ではないが、あなたが私を待っていると聞いたなら、すぐにも都に帰ってまいりましょう。

⑤その他解説

・「因幡」は現在の鳥取県