(1)例題
ωがx2+x+1=0の解の1つであるとき、次の式の値を求めよ。
(ω100+1)100+(ω2+1)100+1
(2003年京都大学数学前期第4問改)
(2)例題の答案
ωはx2+x+1=0の解の1つであるので
ω²+ω+1=0
ω+1=-ω2
ω²+1=-ω
を満たしている。
また、
ω3-1=(ω-1)(ω²+ω+1)=0 より
ω3=1
を満たしている。
よって
(ω100+1)100+(ω2+1)100+1
={(ω3)33・ω+1)100+(-ω)100+1
=(ω+1)100+ω100+1
=(-ω²)100+(ω3)33・ω+1
=ω200+ω+1
=(ω3)66・ω2+ω+1
=ω2+ω+1
=0
(3)解法のポイント
1の3乗根とは何かと言うと、3乗して1になる数のことです。
つまり、
x³=1
となるときの、xの値のことです。
x³-1=0
(x-1)(x²+x+1)=0
x=1、(-1±√3i)/2
となり、このx=1ではない方の解の1つをωとしています。
※ちなみに、残り1つはω²となる。(-1+√3i)/2を2乗すると、(-1-√3i)/2となり、(-1-√3i)/2を2乗すると(-1+√3i)/2となる。
ゆえに、ωには以下の2つの性質があります。
①ω³=1
②ω²+ω+1=0 (ω²=-ω-1やω+1=-ω²の形で使うことも多い)
この2つを使って、問題を解きます。
(4)必要な知識
(5)理解すべきこと
1の3乗根ωの意味と使い方を理解しましょう→1の3乗根ω(オメガ)とは何か(ωの意味と使い方についての解説)
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