(1)例題
直線ℓをy=ax+a²とする。aがすべての実数値をとって変化するとき、直線ℓが通りうる領域を図示せよ。
(2)例題の答案
y=ax+a²をaについて整理すると
a²+xa-y=0 ・・・(ア)
直線ℓが点(x, y)を通るとすると、(ア)を満たす実数aが存在する、つまり、aについての二次方程式(ア)が実数解を持たなければいけない。
よって、(ア)の判別式をDとすると
D≧0であるので、
D=x²+4y≧0
∴ y≧-¼x²
したがって、求める領域は下図の斜線部分。ただし境界線を含む。
(3)解法のポイント
ポイントですが、
①求めるものが、x, y平面における領域の図示なので、xとyを含んだ関係式(不等式)を作らないといけない→与えられた方程式をaについての方程式と視点を変えて見てみる
これが大切なポイントです。
②そして、aには何も条件がついていないように見えますが、実は「虚数ではなく実数である」という条件がついているのです。
ゆえに、①のaについての方程式が実数解となり、そこから判別式の条件式が作れ、xとyの関係式ができるわけです。
(4)理解すべきこと
図形の通過領域の問題の解法を理解し、軌跡や領域の理解をより深めましょう→図形の通過領域の問題を理解して、軌跡や領域をより深く理解しよう
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