(1)例題
3次関数f(x)=x3-6x2+9xのa≦x≦a+1における最大値を求めよ。
(2)例題の答案
f'(x)=3x2-12x+9=3(x-1)(x-3)
f'(x)=0とすると、x=1, 3
よって、f(x)の増減表は以下のようになる。
x | … | 1 | … | 3 | … |
f'(x) | + | 0 | - | 0 | + |
f(x) | ↗ | 極大 4 | ↘ | 極小 0 | ↗ |
ここで、f(a)=f(a+1)を満たすaの値を求める。
a3-6a2+9a=(a+1)3-6(a+1)2+9(a+1)
⇔ 3a2-9a+4=0
⇔ a=(9±√33)/6
したがって、
(ⅰ)a+1<1 つまり a<0のとき
x=a+1のとき、最大値a3-3a2+4
(ⅱ)a<1≦a+1 つまり 0≦a<1のとき
x=1のとき、最大値4
(ⅲ)1≦a<(9+√33)/6 のとき
x=aのとき、最大値a3-6a2+9a
(ⅳ) (9+√33)/6≦a のとき
x=a+1のとき、最大値a3-3a2+4
(ⅰ)~(ⅳ)をまとめると
a<0, (9+√33)/6≦aのとき、x=a+1で最大値a3-3a2+4
0≦a<1のとき、x=1で最大値4
1≦a<(9+√33)/6 のとき、x=aで最大値a3-6a2+9a
(3)解法のポイント
3次関数の最大・最小の問題の答えの候補となる場所は、
①極値(極大値または極小値)
②範囲の左端
③範囲の右端
この3つです。
基本の流れとしては、
グラフをかいて→範囲の線を動かしていき、①~③の場所を確認しながら場合分けを考える
となります。
しかし、このとき注意すべき場所が2カ所あります。
①極大値または極小値と同じ高さの場所
②区間の両端が同じ高さになる場所
この2つに注意しましょう。
今回の問題で言えば、
a=(9+√33)/6となるとき、極小値の前後で範囲の両端が同じ高さになります。
つまり、x=(9+√33)/6のときのf(x)の値と、x=(9+√33)/6+1のときのf(x)の値が同じになるのです。
この場所が場合分けの境目となっています。
※極大値と同じ高さの場所を求める問題はこちら→係数に文字を含む3次関数の最大・最小(極大値または極小値と同じ高さになる場所も確認する)