「マンガは勉強の導入になるのか」について考えてみます。
僕は「なる」と思います。正確に言えば「なった」です。
僕自身の話をさせてもらうと、僕が子供のころ、家に横山光輝さんの「三国志」が全巻(全60巻)ありました。
これを小さいときからしょっちゅう読んでいました。そのおかげで、三国志好きになり、友達や、時には学校の授業で三国志の知識を披露して得意になっていたのを覚えています。
そして、そのまま中国史が好きになり、世界史が得意になり、そして、京都大学の二次試験の社会は世界史を選択し、無事、京都大学に合格したわけです。
もちろん、マンガ「三国志」で出てきた知識が入試に利用できたわけではありません。
教科書における三国時代の扱いなど、ほんの数行。出てくる人名も劉備・曹操・孫権の三人と曹丕、かろうじて諸葛亮に触れられるくらいでしょうか。
受験知識という観点で見れば、かけた時間に対するコストパフォーマンスはかなり悪いです。
しかし、大きかったのは、中国史で出てくる用語に対する抵抗感がなくなり、三国時代以外の時代も同じようなストーリーを想像しながら学習できたことです。
このように、学びとエンターテインメントを結びつける点、あるいは、知識とイメージをつなげる点において、マンガは勉強の導入として有益であると言えるのではないでしょうか。