まずは、読解力とは何かについても理解しておきましょう→読解力とは何か
その上で、英語長文の学習の取り組み方には3つあることを知っておいてください。
(1)精読、(2)速読、(3)音読
この3つです。それぞれを詳しく解説します。
(1)精読
精読の目的は、正確な和訳を得ることです。英文を文法的に分析し、なるべく正確に内容を把握し、筆者の主張を明らかにするための読み方です。
やることとしては、
- 文の要素(S・V・O・C)を明らかにする。
- 句、節を見つけて、品詞(名詞、副詞、形容詞)を判別する。
- 修飾関係(修飾語と被修飾語)を明らかにする。
- and, or, butなどの等位接続詞に印をつけ、それがつないでいるものにも印をつける。
- 単語どうしのつながり(語法やイディオムなど)を見つける。
です。これらを分析することで、英文の構造が正しく理解できます。
ただし、精読がいつでも有効というわけではありません。例えば、限られた時間の中で必要な情報を読み取らないといけないテストなどでは、精読が適さない場合もあります。
試験では、(2)速読で文を読み進めつつ、和訳問題などになっている箇所があれば(1)精読を行うといった形で対応するのがよいでしょう。
☆精読の詳しいやり方はこちら
→英文を精読しよう(2018年世界経済フォーラム(World Economic Forum)におけるユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)氏の講演から引用)解説動画一覧
→英文を精読しよう(2018年世界経済フォーラム(World Economic Forum)におけるユヴァル・ノア・ハラリ(Yuval Noah Harari)氏の講演から引用)動画なし
(2)速読
その名の通り速く読む練習です。
試験は時間制限があり、基本的に時間はギリギリですので、いかに速く文章を読むことができるかは、受験にとって重要な要素となります。
速読の目的は大まかな内容把握と筆者の主張を読み取ることなので、細かい内容や正確な和訳までは読み取れません。これらが必要な場合は(1)精読を行います。
さて速読の方法ですが、基本的には、
①スラッシュリーディング
②パラグラフリーディング
の2つを使っていきます。
①スラッシュリーディングとは、表現のかたまりごとにスラッシュを入れて、かたまりごとの意味をとっていく読み方です。
②パラグラフリーディングは、パラグラフ(段落)ごとの大意をとっていく読み方です。やり方としては、その段落のキーワードやキーセンテンスに印をつけたり、その段落のまとめ(筆者が言いたいこと)をメモしたりします。
スピードを意識して読む場合、①スラッシュリーディングで文の意味をとっていきながら、②パラグラフリーディングで文章全体の意味(筆者の主張)をとっていきながら読むことになります。
(3)音読
音読は主にリスニング対策となりますので、そちらのページで詳しく解説します→リスニングの勉強法
また、文章自体の暗記を要求する問題(文章の穴埋め問題)などが出題される定期試験対策でも非常に有効です。
そのような定期試験がある方は、ぜひ音読をしましょう。
~参考~
☆英文法のすべて ←ここに受験英文法が全てまとめてあります。