相加平均・相乗平均の大小関係の証明

(1)例題

①正である2数a, bは、(相加平均)≧(相乗平均)となることを証明せよ。

(2)例題の答案

(3)解法のポイント

相加平均・相乗平均の大小関係を利用するのは、

足し算だと上手くいきそうにないけど掛け算なら上手くいくとき

です。つまり、

分母に文字があるとき

は、相加平均・相乗平均の大小関係を考えてみましょう。

さて、相加平均・相乗平均の大小関係ですが、大切なことは3つの要素を全て使いこなすことです。

①a>0、b>0のとき、

②a+b≧√ab

③等号成立は、a=bのとき

この3つです。

②の式しか使えない人が多いですが、①も③も重要です。

①の条件を満たしていないと相加平均・相乗平均の大小関係はそもそも使えません。

しかし、逆に①の条件を満たせば、つまり2つの正の数であればどんな数でも、相加平均・相乗平均の大小関係は使えるということです。

②は、上記の通り、和が積に変わることこそ、相加平均・相乗平均の大小関係のキモとなります。

③も重要です。

等号成立とは、②の式の等号が成立するときなので、

a+b=ab

を満たすとき、ということです。

そして、この等式を満たすのは、a=bのときです。

(4)必要な知識

①相加平均・相乗平均の大小関係

※(a+b)/2のことを相加平均、√abのことを相乗平均という。

(5)理解すべきこと

相加相乗平均の使い方と使いどころを理解しましょう→相加平均・相乗平均の大小関係の使い方と使いどころ(どのようなときに相加相乗平均を使うのか)

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