【質問パターン】
- 勉強に専念するために部活をやめた方がいいですか?
- 部活が忙しくて勉強をする時間がありません。
- 親に部活をやめろと言われます。
- 顧問には部活をやめるなといわれます。
動画での解説はこちら↓
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【回答】
上記のような部活に関する質問や相談を受けることもあります。内容としては、部活と勉強の両立についての相談がほとんどですが、この問題の根本的な解決につながるように、まずは「部活をする意義」から解説しようと思います。
部活によって得られるもの
部活をする意義は、以下のものを得られることだと思います。
- 体力
- 活動に関する技術・知識
- 精神力
- コミュニケーション能力
- 仲間・友人
- 主体性・行動力
- マネジメント能力
- リーダーシップ
ポイントとしては、主体的に取り組まないと6~8の能力は得られないということです。
1~4の能力は、主体的に取り組まなくても、効率は落ちるかもしれませんが、身につけることができます。
また、5に関しては、主体的に活動した方がより良い仲間と巡り合える可能性は高まると思いますが、人との出会いはそう単純ではありませんので、一概には言えません。
しかし、6~8に関しては主体的に活動することでしか身につけることはできません。消極的・受動的な姿勢でこれらの力が養われることはないからです。
そのため、「主体的に取り組めるかどうか」が部活をやるかどうか、あるいは、続けるかどうかを考える上で重要な要素となります。
部活をやめるべき or 続けるべき
それでは、「部活をやめるべきか続けるべきか」を悩んだときの考え方を解説します。
まず本来的なことを言えば、部活をやるかどうか、続けるかどうかを決めるのは自分自身です。やりたければ続ければいいし、やりたくなければやめればいいです。
部活は強制的にやらされたり、人のためにやったりするものではありません。あくまで自分自身のためにやるものです。
さらに、部活などの課外活動は主体的に取り組まなければ大して面白くもありませんし、先ほど挙げた能力も十分に身に付きません。
そのため、部活を続けるかどうかは、親や顧問が何と言おうが、自分自身で決めるべきです。
このことを基本として、以下の3つの視点から、部活と勉強の両立について考えてみましょう。
- 部活をやめると成績が上がるのか?
- 部活をやり切ると入試で有利になるのか?
- 第三の選択肢を考えてみる
(1)部活をやめると成績が上がるのか?
勉強は正しいやり方で努力すればそれだけ成果を得られます。そのため、正しいやり方であれば、勉強時間が長ければ長いほど、学力は上がることになります。
それに対して、正しいやり方でなければ、時間をいくらかけても効果は薄く、部活をやめても成績はあまり伸びません。
※「正しい勉強法」については、↓にまとめてあるので、ぜひこちらもご覧ください。
また、部活をやめることで自由に使える時間は増えますが、この自由になった時間全てを勉強に充てることができる人は少ないようです。遊んだり、ゲームをしたりなど、空いた時間を浪費してしまう人が多いのです。
一方で、正しい勉強法を身につけさえすれば、部活をやりながらでも十分に学力を上げることは可能です。実際に、正しいやり方で効率的に勉強することで、部活をがっつりやりながら難関大学に合格できる人もいます。
(2)部活をやり切ると入試で有利になるのか?
推薦入試や総合型選抜などにおいて、部活をやり切った経験が有利に働くことがあります。
さらに、そのような調査書的な意味で入試に有利になるだけでなく、部活を通じて得られるもの(部活動で身につけた体力・技術・精神力・コミュニケーション能力・人間関係・主体性・マネジメント能力・リーダーシップなど)が、その後の人生に大いに役立つこともあります。
ただし、繰り返しになりますが、特に主体性・マネジメント能力・リーダーシップなどは、主体的に取り組まないと得られないものです。また、他の能力も主体的に取り組むことで、より効率的に身につけることができます。
つまり、誰かにやらされている状態で部活を続けても、部活の本当の価値や成果を十分に得ることは難しいのです。
個人的には、主体的になれないのであれば部活をする意味も薄いので、別の活動に時間を使った方が有意義だと思います。
(3)第三の選択肢を考えてみる
また、部活をやめるか続けるかの0か100かの極端な思考で考えるのではなく、
- 参加する回数や時間を減らす
- 参加できるときにだけ参加する
- 一時的に休部する
- 参加する形を変える(サポートに専念するなど)
といった選択肢も検討し、顧問や先生などに相談してみて、柔軟な形で関わる道を探すのも一つの手です。
部活の話に限らず、「0か100か」の選択肢しか浮かばないのは危険です。ぜひ0か100かだけでなく、その他の可能性も考えるようにしてみてください。
この「0か100か以外の選択肢も考えてみる」という思考法は、↓の投稿で「『勉強ごっこ』への現実的な対処法」として提案している、「トラブルにならない程度に『勉強法ごっこ』をあしらいつつ、一方で『本物の勉強』に全力を尽くす」といった態度にも通じます。
「やりにくい」「生きにくい」と感じたときに、ぜひ思い出してみてください。
☆「勉強ごっこ」とは? 「勉強ごっこ」の現実的な対処法も解説します!