【アリストテレス名言】そのことしか分かっていないならば、その人が何かそれ以上のことを知っていることにはならない。【ニコマコス倫理学】

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名言

「中間にしなければならない、つまり、正しい分別(ロゴス)の語るとおりにしなければならない」と語ることは、真実ではあるが、しかし、そのことしか分かっていないならば、その人が何かそれ以上のことを知っていることにはならない。
(アリストテレス『ニコマコス倫理学』)

解説

例えば、「医術が命じることを、医者がやるように実行しなければならない」と語ったところで、特定の症状に対してどのような処置をするべきかを知っていることにはなりません。

これと同じように、「中間が大切である」ということ自体を知っていても、特定の状況でどう振る舞えばよいかを知ったことにはなりません。

徳を身につけるためには、実践の中で学んでいくしかないということです。

「勇気」という徳は「臆病」と「向こう見ず」の中間であるとアリストテレスは述べています。そして、実際に恐怖を感じる場面で、「臆病」と「向こう見ず」の中間となるような行為を選び取ろうと試みることで、初めて「勇気」という徳を実感することができるのです。

このように、実践の中で試行錯誤を重ね、やがて習慣化することで、徳を身につけることができるのです。


参考文献

『ニコマコス倫理学』(上)(下)(アリストテレス著, 渡辺邦夫・立花幸司訳, 光文社古典新訳文庫)

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