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(2)解説授業の原稿
関係詞の制限用法と非制限用法
関係詞の制限用法と非制限用法は、それぞれどのような用法なのか確認します。
制限用法は先行詞を修飾(制限)する用法のことです。
そして、非制限用法は先行詞を修飾せず(非制限)、関係詞節が先行詞の説明となっている用法のことです。
そして制限用法と非制限用法の形の上での見分け方は、関係詞の前に「,(コンマ)」がついていれば非制限用法であると判断することができます。
制限用法と非制限用法の意味の違い
それでは、意味の上で、制限用法と非制限用法でどのような違いがあるか確認してみます。
例えば、次のような例文があったとします。
①I have three sons who live in London.
②I have three sons, who live in London.
①の文は関係詞の前にコンマがないので制限用法、②の文は関係詞の前にコンマがあるので非制限用法となっています。
制限用法の訳し方
①の文は制限用法なので、関係詞節が先行詞であるsonsを修飾しています。
そのため、日本語にすると、「私には、ロンドンに住んでいる3人の息子がいる。」といったように、「3人の息子」を「ロンドンに住んでいる」が修飾するように訳します。
日本語は、修飾語は被修飾語の前に書く言語なので、英語の語順と日本語の順番は逆になります。
非制限用法の訳し方
続いて、②の方の例文ですが、こちらは関係詞節が先行詞を修飾していないので、日本語に訳す場合は、関係詞節の日本語を先行詞の前に持ってきてはいけません。
そのため、訳し方としては、「私には3人の息子がおり、彼らはロンドンに住んでいる。」といったように、左から右に英語の順番で訳すようにします。
制限用法の表す意味
このように、制限用法と非制限用法では、日本語の訳し方が異なるのですが、文の意味内容も異なっています。
つまり、制限用法の方は、「息子という集合の中のロンドンに住んでいる息子」というように意味を限定しています。
そのため制限用法の文では、「私にはロンドン以外に住んでいる息子がいる」可能性があるということになります。
非制限用法の表す意味
それに対し、非制限用法の文は、あくまで関係詞節は先行詞である3人の息子の説明となっています。つまり、先行詞と関係詞節がイコール関係になっています。
そのため、非制限用法の文では、「私の息子は3人だけである。そしてその3人ともがロンドンに住んでいる。」という意味を表すことになります。
関係詞の非制限用法の訳し方のポイント
関係詞の非制限用法の日本語への訳し方のポイントは、非制限用法の関係詞を「適切な接続語+代名詞など」で訳すことです。
例文①:He recieved a letter from her, which he read again and again.
例文で確認してみましょう。
He recieved a letter from her, which he read again and again.
今回、関係詞はコンマがついているので非制限用法となっています。 先行詞はa letterです。
この文を、先ほど確認した通り、修飾させずに左から右に訳してみると、このようになります。
「彼は、彼女から手紙を受け取った。そして、それを彼は繰り返し読んだ。」
このような形で、適当な接続語を入れ、関係代名詞のwhichに相当する代名詞を補って訳すようにするとうまく訳せます。英語の文ではピリオドではありませんが、日本語に訳すときに「。(句点)」をつけてしまっても問題ありません。
例文②:She arrived at the station at ten o’clock, when the train began to move.
それでは次の例文です。
She arrived at the station at ten o’clock, when the train began to move.
この例文でもコンマ+関係詞となっています。今回は関係副詞となっており、先行詞はten o’clockとなっています。
今回も修飾させずに左から順番に、英語の順番で訳してみると、以下のようになります。
「彼女は、10時に駅に着いたが、その時、電車は動き始めた。」
このように、「が」などの適当な接続語をはさみ、whenは「その時」などのように訳すとうまく訳せます。
関係詞の非制限用法の注意点1
また、関係詞の非制限用法に関して、2点ほど注意事項があるので、例文を使って解説します。
まずはこちらの例文をご覧ください。
My uncle, who lives in London, visited me yesterday.(私の叔父は、ロンドンに住んでいるのだが、昨日私を訪ねた)
こちらの例文でも、コンマがあるので非制限用法となっています。そして先行詞はmy uncleとなっています。
しかし、今までの例文と少し違うのは、Londonの後ろにもコンマがあり、関係詞節が文に挿入されている形となっています。つまりこの文において、関係詞節はmy uncleについての補足説明となっています。
そのため、日本語に訳すときも「私の叔父はロンドンに住んでいるのだが」といったような形でmy uncleの補足説明となるように訳すのがポイントです。
関係詞の非制限用法の注意点2
次に、こちらの例文を確認してみましょう。
She studied hard, which enabled her to pass the examination.(彼女は一生懸命勉強し、そのおかげで彼女は入試に合格した)
こちらの例文もコンマ+関係詞となっており、非制限用法であると分かります。
しかし今回、この関係代名詞の先行詞は名詞ではなく、前の文全体が先行詞となっています。
つまり、「彼女は一生懸命勉強した。そして、その彼女が一生懸命勉強したことが彼女を合格に導いた。」といったような意味になるので、今回の関係代名詞whichは、前の文の内容を受けていることになります。
このように先行詞が名詞ではなく、文全体やあるいは文の一部であるときに使う関係詞は、whichであるということは知っておきましょう。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)関係詞(英文法)の解説一覧
①関係詞を使うときに守らないといけないルール(関係代名詞、関係副詞、前置詞+関係代名詞、関係詞とは何か、先行詞についても解説しています)
②どの関係詞を使うのかを確実にマスターしよう!(関係代名詞、関係副詞、前置詞+関係代名詞、That is why、This is howについても解説しています)
③関係代名詞thatを使うことが好まれる場合(関係代名詞thatの特別用法)と関係代名詞thatが使えない場合を解説します!
④関係詞の非制限用法の訳し方のポイント(制限用法と非制限用法の違い、関係詞節が挿入されているとき、先行詞が文のときの関係詞whichについても解説しています)
☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧
(5)参考
☆覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)
☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)