(1)解説授業動画
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(2)解説授業の原稿
今回は動名詞で注意すべきことについて解説します。
そもそも動名詞とは何か
まずは、そもそも動名詞とは何かについて確認します。
動名詞とはその名の通り、動詞を名詞化させたものです。
I was convinced of winning the game.(私はその試合に勝つことを確信していた。)
例えば、このような文があったとき、winning the gameが動名詞の句です。
この動名詞の句は、もともとwin the gameのように動詞と目的語であったものを、まとめて名詞化しています。このように動名詞は元の動詞に目的語がある場合は、目的語とセットで名詞句を作ることができます。
ちなみに、この文を訳してみると「私はその試合に勝つことを確信していた。」といったような意味になります。
動名詞の意味上の主語
それでは、動名詞で文法上特に注意しなければいけないことを2つ確認します。
まず1つ目は、動名詞の意味上の主語は所有格または目的格で表す、ということです。
意味上の主語とは、文の主語ではなく、動名詞となっている動詞をする人のことです。
動名詞となっている動詞をする人が文の主語と一致するときは、あえて意味上の主語を書くことはしませんが、動名詞となっている動詞をする人と文の主語が異なる場合もあります。
それゆえ動名詞の「意味上の」主語というのですが、その動名詞の意味上の主語は、動名詞の前に所有格または目的格を書くことで表します。
ちなみに、所有格で書くと堅い印象を与えるので、話し言葉などでは目的格にするのが普通です。
完了動名詞(having p.p.)の使い方
続いて、動名詞で注意しなければいけない2つ目のポイントは、完了動名詞(having p.p.)の使い方です。
完了動名詞とは、「having+p.p.(過去分詞)」の形にした動名詞のことです。
この完了動名詞はどのようなときに使うのかというと、述語動詞の時制よりも、動名詞の表す時が前のときに使います。
ポイントは述語動詞の時制が基準になっているということです。つまり、ただ単に過去を表すときに完了動名詞を使うのではなく、述語動詞の時と動名詞の時がズレていることを表すときに完了動名詞は使います。
例文で確認(動名詞を使って書き換える)
例文で確認してみましょう。
My father is proud that I won the game.(私の父は、私がその試合に勝ったことを誇りに思っている。)
この文を動名詞を使って書き換えてみます。
My father is proud of me(my) having won the game.
まずは、文の主語と、動名詞となる動詞の主語を確認します。今回は、文の主語(My father)と動名詞となる動詞の主語(I)が異なっています。そのため、動名詞の前に所有格(my)または目的格(me)で動名詞の意味上の主語を書きます。
次に、述語動詞つまり主節の動詞と、動名詞となる動詞の時制を確認します。今回は述語動詞の時制が現在形(is)なのに対して、動名詞となる動詞の時制は過去形(won)になっています。つまり、述語動詞の時制よりも動名詞の表す時が前になっているので、having p.p.と完了動名詞を使います。
そのため、この文を動名詞を使って表すと、
My father is proud of me(my) having won the game.
となるのです。
ちなみに、この文の意味は、「私の父は、私がその試合に勝ったことを誇りに思っている。」といったような意味になります。
このように意味上の主語が含まれていたり、完了動名詞になっている場合は、そのことが分かるように注意して訳すようにしましょう。
動名詞の意味上の主語が示されていない場合
また、動名詞の前に意味上の主語が書かれていないということは、文の主語と動名詞の意味上の主語が一致しているということを表しており、完了動名詞を使っていないということは、述語動詞の時制と動名詞が表す時が同じ時であるということを表しています。
I was convinced of winning the game.(私はその試合に勝つことを確信していた。)
そのため、この文を動名詞を使わずに、that節で書いてみると以下のようになります。
I was convinced that I won the game.
that節の中の主語は、文の主語と同じIであり、that節の中の時制は、述語動詞の時制と同じ過去形になります。
つまり、この文は「私がその試合に勝つことを、私が確信していた」ということを表しています。
またついでに、convincedやproudは動名詞を続けるときはofを使うということは覚えておきましょう。
いかがだったでしょうか。今回は動名詞で特に注意したいことを2つ解説しました。この意味上の主語や、述語動詞の時制とズレているときの表し方といったことは、不定詞や分子でも重要なポイントです。不定詞、分詞、動名詞の3つは対比させながら学習すると理解しやすくなります。ぜひ試してみてください。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)動名詞(英文法)の解説一覧
①動名詞で注意すべきこと(動名詞の意味上の主語、完了動名詞はいつ使うのか)
②準動詞(不定詞、分詞、動名詞)の意味上の主語(例文を使って解説しています)
③stop ~ingは「~するのをやめる」、stop to do ~は「~するために立ち止まる」になる理由を解説します。
☆その他の英文法の解説はこちら→英文法の解説動画・授業動画一覧
(5)参考
☆覚えるべきイディオム一覧(助動詞、受動態、不定詞、分詞、動名詞、関係詞、比較、否定、群前置詞、動詞、名詞、形容詞、副詞)
☆ここに受験英文法が全てまとめてあります→英文法のすべて(解説・授業・確認テスト一覧)