原子力発電

(1)原子力発電とは

質量数235のウランの核分裂反応によって生じるエネルギーを利用する発電

(2)利点

①発電コストが安い

②安定供給が可能

③発電時に二酸化炭素を排出しない

(3)デメリット

①重大事故の危険性が大きい

→1979年:スリーマイル島事故、1986年:チェルノブイリ原発事故、1999年:東海村JCO臨界事故、2011年:東日本大震災における福島第一原子力発電所事故

②放射性廃棄物をどうするかの問題が棚上げされている

※プルサーマル:使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、核廃棄物の量を減らすこと。

※高速増殖炉:使用済み核燃料を再利用する方法だったが、実験段階でトラブルが相次ぎ実用化に至っていない。日本の高速増殖炉「もんじゅ」も廃炉が決定となった。

(4)各国の原子力発電

①アメリカ

→現在最も多くの原子力発電を行っている国

②ノルウェー、アイスランド、ポーランド、イタリア等

→原子力発電を行っていない国

③フランス

→発電量に占める原子力発電の割合が世界で最も高い国(約70%)

④イギリス

→脱炭素の取り組みとして原子力産業への支援を表明

⑤ドイツ・ベルギー

→国内の原子力発電を順次廃止していく方針

⑥中国

→原子力発電は1994年に開始されたばかり。今後、多数の新設を計画している。

⑦日本

→2010年には発電量の約30%が原子力であった(53基が稼働)が、現在は5%程度(稼働しているのは9基のみ)