(1)例題
図のように、軽い糸でつながった、質量Mの物体Aと質量mの物体Bが、なめらかな水平面上に置かれている。物体Aに一定の大きさFの力を水平方向に加え、全体を等加速度運動させる。ただし、糸は水平であるものとする。
①物体Aと物体Bをつなぐ糸の張力の大きさを表せ。
②運動中のある時刻における物体Aと物体Bの運動エネルギーの比EA:EBを表せ。
(2017年センター試験本試物理基礎第3問B)
(2)答案
①物体Aと物体Bをつなぐ糸の張力の大きさをT、全体の水平方向左向きの加速度をaとする。運動方程式より
物体A:Ma=F-T
物体B:ma=T
aを消去してTについて解くと
T=mF/(M+m)
②物体Aと物体Bは伸び縮みしない糸でつながれているから、ある時刻における速度は常に等しく、これをvとする。物体Aと物体Bの運動エネルギーはそれぞれ
EA=½Mv2
EB=½mv2
よって
EA:EB=½Mv2:½mv2=M:m
(3)解法のポイント
2つの物体がつながっている場合、加速度と速度は等しくなります。
そして、2つの物体が積み重なっているのと同様に、それぞれの物体で力を考え、運動方程式とつりあいの式を立てるようにすれば、解けます。
(4)必要な知識
①運動方程式
(5)理解すべきこと
運動方程式は「力を加えるとその方向に加速度が生じる」という意味であることを理解しましょう→運動方程式の意味(力を加えるとその方向に加速度が生じる、放物運動・円運動・単振動を運動方程式で考える)
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(6)参考
☆力の法則の勉強法はこちら→力の法則
☆力学の勉強法はこちら→力学の勉強法