国債発行の問題点

(1)国債発行の原則

①建設国債(社会資本整備を目的として発行する国債)のみ認められている。

※均衡財政主義:税収入の範囲内で予算を組むこと。

②赤字国債は原則禁止だが、日本は毎年、特例法を制定して赤字国債を発行している(特例国債という)

③市中消化の原則

→政府が日銀に直接国債を買ってもらうことは禁止、ただし日銀は市中銀行から国債を買うことは可能(買いオペレーション)

(2)財政の硬直化

→国債の返済に予算をとられて政策的経費が縮小すること。

(3)クラウディング・アウト効果

国債の発行→国債金利と銀行金利が競合、国債買い入れによって民間への貸し出し資金が減少→市場金利の上昇→企業や家計の借り入れが困難に

(4)日本の国債残高

①令和2年で932兆円

※コロナショックにより1000兆円を超えると予想されている。

②国債は借金なので、将来の国民の負担となり、経済成長による税収増がなければ、増税をする必要がある。