(1)スタグフレーションとは何か
不況期に起きるインフレのこと。スタグフレーションが進行すると、所得が減っているのに物価は上昇するという事態になり、国民生活を苦しめる。原則通りにはいかない事態なので、金融政策の判断も困難になる。
※好況期にはインフレ、不況期にはデフレが物価変動の原則である。
※参考:日本銀行の役割
(2)なぜスタグフレーションが起きるのか
日本では、1970年代のオイルショック時にスタグフレーションが発生した。
このときは、原油価格の急騰による物価上昇と、その急激な変化に対応できずに企業の業績が悪化した結果生じた。
つまり、原油など経済が大きく依存しているものがあるときや、戦争や大災害など急激な変化を起こす事態が発生したときなどに、スタグフレーションが起きやすいといえる。
今回のコロナショックでもスタグフレーションが起きる危険性があると指摘する意見もある。
(3)スタグフレーションへの対策は?
確実な対策法は今のところない。なぜなら原則通りの金融政策では対処できないからである。
物価上昇させないような金融緩和という難しい政策を行わないといけない。
結局は時間による解決を待たないといけないのだろうか。